ウッドデッキ経年劣化

ウッドデッキの経年劣化と補修

仕様
・樹種:ヒノキ自然乾燥材(埼玉県飯能市地元材)
・天板板厚:50mm
・構造材:105x105mm
・大きさ:30平米 10平米が軒下、20平米が雨ざらし
・塗料:ガードラックラテックス。オリーブとオークを2:1で混合した物
・デッキ材の水勾配:0.5~1%
・デッキの上には日除けのよしず(夏場だけ)、サンダルのみ

場所:埼玉県日高市 気候は山間部で夜間の湿度が都心よりずっと高い 標高205m

やってはいけない事
・表面が凍り付いている時や雪が降った後に上に乗らない。雪がデッキ表層の塗料を掴んで凍るため靴底の跡が付いてしまう
 積もった雪はデッキの表面を削らないように落とす。少し残った雪は解けるまで待つ


メンテナンス履歴:

2014-08-29 完成 工期が約1年かかっているので初期に施工された材料は完成1年前から雨ざらしになっている
2016-10-30 高圧洗浄+再塗装 塗料は余った少量を水で薄めて塗ったため保護効果は殆ど無いと思われる
2017-11-16 2回目高圧洗浄+再塗装 塗料は同じもの 1回塗り 4~5枚の天板白太に腐り発生 軒下は腐り無し
      洗浄後2日乾燥させてから再塗装
      30平米の洗浄は約2時間かかる、塗装は4時間
      洗浄は350リットルの水が必要、塗料は3.5リットル消費する
2022-06-02 高圧洗浄。正面のみ再塗装。塗料は同じくガードラックラテックス


2014-09-01

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このカドが真南。2段構造の上段は軒下で直接雨があたらない

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接合部は極力接触面積が小さくなるように溝を掘ってある。大引きも約5mm隙間を空けて並べてある

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柱の側面に大引きを取り付ける構造の物も同様に溝を掘ってある

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角材は少し角度を付けて寝かしてデッキ材と隙間が空くようにしてある

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柱の下には基礎パッキンを入れてコンクリートとは直接触れないようにしてある

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乾燥しやすいようにほぞ組はしていない。突きつけてステンレスコーススレッドで固定してある

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デッキ材は下から固定。座繰ってあるのでビスの頭は見えない

2014-09-02

約1年経過した板。木裏(木の芯側)を上にするとこのように剥離しやすいらしい。こうなった板が2枚有る

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これが一番割れている

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塗料の経年劣化。右の板は張ってから9ヶ月経過。左は塗装直後。ヤニが雨に濡れると白くなる。桧の匂いはこのヤニの部分から出ている

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2015-02-20

塗料の剥離。霜が付いたときに長靴の裏に塗料毎持って行かれたのだと思う

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同じように踏みつけているが、新しい板は塗料もあまり劣化していないので剥離はしていない。新しい板は9ヶ月遅れで施工されたのでまだ夏場の直射日光にはさらされていない

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2015-06-10

これはウッドデッキの材料では無いが約3年屋外放置したベイマツ。無塗装。若干腐ってきているが3年放置してこの程度ならそれなりに優秀。ヒノキでも3年放置すると白太部分が腐ってくる

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反対側。120mm角材。動かさずに放置した物では無いのでその分腐りにくい状態ではある

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2015-11-21

今年夏の長雨で南西側の板に苔が生えた。日当たりが悪く乾燥しにくい木口だけ

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2016-09-21

高圧洗浄機で洗ってみた。屋外に雨ざらしだと毎年0.1mm程度紫外線劣化で風化していく。風化した部分は水分をよく吸うので再塗装するときは削り落とさないと塗装を吸いすぎる。風化した層を取り除くほうが再塗装よりも防腐効果があるのではないかと思う

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再塗装は短形自然薯が片付いてから。自然薯は連作障害を起こすので土を交換しないと毎年栽培はできない。良く育てばすだれよりも遮光率は高い。短いので鉢栽培可能。9月の中頃から葉が黄色くなり始めて。葉がすべて黄色くなったら収穫。残暑が終わるころには葉が枯れるので遮光にはちょうど良い

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2016-10-30

高圧洗浄機で塗装を剥がした。作業前の状態。Youtube動画 ウッドデッキの洗浄と再塗装

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これはナメクジか? 苔が生えるとナメクジが表面をかじる

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洗浄後。再塗装なしでもいい感じ。雨がかかりにくい上段のほうが劣化が少ない。表層の劣化は紫外線だけでなく雨の影響もかなりあると思われる

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洗浄後は木目が浮き出る

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塗料は500ccだけ余っていたので1リットルの水を加えて塗った。塗装前とあまり変わらず。薄っすら色が付いた程度

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2017-11-11

今年も去年も雨が多かった。降水量よりも降り続くのが問題。一気に降ってすぐに止んでくれればすぐ乾くので問題ない。木口が緑色になっているので高圧洗浄。シートは基礎パッキンの隙間から水が入らないようにするため

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一部腐り始めている。4~5カ所ある。木材は3年目から腐り始める。水を吸いやすい白太から。紫外線の当たらない足の部分や直接雨水がかかりにくくなっている軒下は変化なし。塗料は全部使い切ったので注文してある

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2017-11-14

塗料到着。同じ塗料の同じ色で塗り直す。ウッドデッキ用の水性塗料は選択肢が多くはない。ガードラックラテックスは上塗り不可であるがデッキの上面だけは紫外線劣化が激しく高圧洗浄すると木材の表層毎吹き飛ぶので上塗り可能になる

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塗装前の状態。上段は軒下になるが先端のほうが雨が直接かかるので劣化が大きい。窓際のほうが塗料が濃く残っている

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上面以外は変化が少ない。完成直後より緑系の色が抜けた気がする

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2017-11-16

2回塗り塗料であるが1回塗り。1回塗りでも表面が凸凹なので標準量の2倍塗料を吸い込む。塗らない方が木材らしさが有る

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2019-03-08

雨ざらしの板はキノコが生え始めている。全部ではなく天板の1割程度。特に対策はしない。雨のかかりにくい軒下はほとんど変化なし

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白いのは土埃ではなく花粉。発生源に住んでいると量がすごい
花粉が発生する原理は単純。杉やヒノキを植えるから。金銭面から見た大雑把な構造はこんな感じ
・木材価格の内外価格差は補助金で穴埋めされる
 消費者から見ると木材の内外価格差は無い
 そもそも木材の価格は製材、運搬、販売費用の割合が大きく原木の価格など無視して良いレベル
・補助金は木材の売価に適用されるのではなく山林の管理費用に充てられる
・管理費用とは、植林、幼木の害獣対策、間伐、林道整備等 等
・木は伐採して初めて収入になるがそれまでの費用は全部補助金で賄っている
 植えてから花粉をばらまくまで補助金を使って木を育てている
 30年前に植えた木を今年切って収入にするそしてそこに植林する、その次の年は29年前に植えた木を切って収入にするといった具合にはなっていない
花粉は自分が払っている税金で製造され散布されている
補助金は花粉の抑制のために使われているのではなく花粉製造装置の延命のために使われている
補助金の使い方を変えなければ花粉の量は変わらない
林業は私企業ではなく花粉症患者自体が出資者である公企業であることを理解すべきだ
納税者ならその経営に口を出す権利がある

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2022-06-02

紫外線劣化してきたので塗り替える

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高圧洗浄機で風化した表層を吹き飛ばす

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南西側。白太がだいぶ腐ってきている。赤身も表層5mm程度腐り始めているような気がする

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正面南東側の下段も同様

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軒がある南東上段は腐る気配が無い。腐りやすい節の近くも変化なし。再塗装は塗料の残量が少なかったので正面のみ。南西側をどうするかは梅雨明けしてから考える

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