デジタル回転計キットの作り方(旧)

デジタル回転計の作り方です。

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  このキットは販売終了しました
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■回転計の特徴

 ・回転体に取り付けた磁石を検知して回転数を表示します。
 ・ソフトは公開されています。もし、標準機能に不満があれば自由に書き換えて使用することが出来ます。
  プログラムのサイズは小さいので無料版のmikroBASICが使用できます。
  (表示の更新は約0.5秒間隔ですが、これを変更するのは大修正になります)
 ・もし、光学センサーを使用したければ以下のURLを参考にしてください。
  検知信号が5V<->0Vのデジタルパルスであれば回路は何でもかまいません。
  http://iizukakuromaguro.web.fc2.com/167_phototr/167_phototr.html
  http://iizukakuromaguro.web.fc2.com/064_kaitenkei/064_kaitenkei.html

■回転計の仕様

 ・電源電圧は5Vです。LED以外に電気を消費(浪費)する部品は無いので電源容量は200mAもあれば十分です。
  小型のアダプターを電源に使用しても、アダプターの能力の1/10も使用しません。
 ・20000rpm以上の回転数ではテストしてみたことがありませんので動作するか不明です。
 ・10000rpm程度までならセンサーケーブルの長さは2.0mまで大丈夫です。
 ・最小回転数は約60rpmです。
  0.5秒で1回転してくれない回転体を計測できません。
 ・初期表示は88888になります。そして1秒後に0表示になります。
 ・センサーが回転を検知すると回転数が表示されます。回転が止まると表示はゼロになります。
 ・回転数は約0.5秒間隔で更新されます。あまり早く更新しすぎると目が追いついていかないためです。
  この間隔は回転数によって違和感のない程度に変わります。(低回転の方が長くなります)
 ・付属のケーブルを使用しない場合、ケーブルは必ずシールドケーブルを使用してください。
 ・センサーケーブルはできるだけ短くすべきです。その方がノイズに強くなります。

■良くある質問とその回答

 Q:完成品の販売はありますか?
 A:キットのみの販売です。組立はとても簡単です。逆に組み立てる面白さはあまりありません。

 Q:バグがあった場合、修正してもらえますか?
 A:ソフトは修正して、ホームページ(このページです)で修正版が公開されます。
   但し、修正したプログラムを書き込んだPICの代金および送料は有料(実費)になります。
   「ほぼPICキット2」という書き込み機もありますので、それを購入して書き込むことも出来ます。
   利益が多くなるように価格設定してバグ修正対応を無料にしようとも考えましたがバグは無いであろうと仮定して
   価格を下げる方を採用したためです。
   また、バグは使い方によって問題にならない場合もあります。もし、20000rpm以上で表示値に誤りがある
   バグがあったとして、ホビー用の旋盤で使用するなら、このバグは問題ではありません。


2008-03-30

完成した状態です。LEDの向きはこれを参考にしてください。逆にも取り付けられるので注意。LEDを逆に取り付けるとやり直しが効きません。

PICT6607.jpg

裏面の配線はこれを参考にしてください。

PICT6608.jpg

センサーケーブルの配線。シールド線が細ければ赤いケーブルの下にある穴に配線した方がきれいです。(キットに付属のシールドは細くないので無理です)

PICT6611.jpg

電源ケーブルの配線。表にシルク印刷があるのでプラス側は直ぐ解ります。

向きに注意が必要なのはこの2つの部品です。

PICT6643.jpg

センサーの文字がある方を正面に見たときに左がプラス5V電源、中央がGND、右がセンサーの出力です。 ICソケット経由で接続していますがソケットはキットに付属していません。センサーに直接電線を直付けして下さい。

PICT6583.jpg

上面の黒い●が目印。この写真より一番上の完成写真の方が黒丸がわかりやすい。

別売の反射式センサーVer2の結線はこの写真を参考にして下さい。

PICT0312.jpg

基板とケーブルがソケット経由で接続されていますがキットにソケットは付属していません。シールド線は太いので上の磁石センサーの写真(基板裏面から見た写真)の通り半田付けしてもOKです。

このケースにちょうど入るように設計してあります。

PICT6651.jpg

TAKACHI SS-N90G

部品表です

パーツリスト
部品番号 型式 数量 別売
プリント基板 P板.com 1
PIC PIC16F628A 1
IC SOCKET 18PIN 1
RN1,RN2 330Ω 8ピン独立 2
水晶発振器 11.776MHz 1
R1 4.7kΩ 1
C1 積層セラミック 0.1uF 1
LED1 PARA LIGHT C-551SR 1
LED2,LED3 PARA LIGHT C-552SR 2
TR1 TOSHIBA TD62003AP 1
ホールIC DN6851-A 1
DC JACK MJ-14 1
AC ADAPTER 5V 2A 1 別売
ケース タカチSS-N90 1 別売
センサー本体間ケーブル 1.8m 2芯シールド付 直径3.15mm 1
ネジ M3 長さ10mm 1 別売
スペーサ 穴径3mm 長さ5.5mm 1 別売
磁石 ネオジム Φ6x3(mm)、Niメッキ 1
※背景が黄色くなっている物は取り付け向きがあるので注意してください
回転計回路図とプログラム
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
schemaKAITEN.GIF GIF 回転計回路図
kaitenkeiPIC16F628A.zip mikroBasic HEXファイル他mikroBASICソース一式 
kaitenkeiPIC16F628A_HALF.zip mikroBasic HEXファイル他mikroBASICソース一式 (プロペラ回転数版)
1回転につきセンサーが2回反応する物を計測する場合
kaitenkeiLowRpm.zip mikroBasic 低速回転用mikroBASICソース一式 計測可能最低回転数10rpm
プログラムの8行目が計測可能最低回転数です。
これを変更すると、もっと低回転でも計測可能です。
kaitenkeiPIC16F628A_x2.zip mikroBasic 計測値を2倍して表示する版 mikroBASIC(V7.2用)ソース&HEX一式 

キットに付属している物はφ6×3mmサイズ。センサーとの距離は3~4mm程度にしてください。大きすぎたり小さすぎたりした場合はネオマグで購入できます。

PICT6515.jpg

強力なネオジム磁石

反射式のセンサーに変更したいときはフォトトランジスタの記事を参照してください。
回転体にスリットの付いた円盤を使う場合はフォトインタラプタの記事を参照してください。
カウンターに改造したいときはカウンターの記事を参照してください。

2009-04-08

◆◆◆ 磁石とセンサーの取り付け位置の関係 ◆◆◆

この向きにセンサーを取り付けるときは磁石の向きに気を遣わなくてもセンサーは反応してくれます。

PICT9235.jpg
PICT9236.jpg

この使い方は、最もセンサーの感度が良くなる取り付け方法ですが磁石の極性の影響を受けます。回転計が反応しない場合は磁石をひっくり返して下さい。

PICT9237.jpg
PICT9238.jpg

実際に実験すると回転計が動作してくれるのですが、この取り付け方法は動作不安定になる可能性がありますので、この向きに取り付けない下さい。磁力線がセンサーの表と裏を貫通するように取り付けるのが正しい使い方です。

PICT9239.jpg
PICT9240.jpg

2009-04-28

赤い部品(集合抵抗)は内部でこのような構造になっています。赤い■が抵抗です。対象形なのでどちら向きに半田付けしても問題有りません。

PICT9407.jpg

集合抵抗の内部構造

PICT9704.jpg

部品仕入れの都合で抵抗の色が黒い物もあります。色が異なるだけです、電気的には全く同じ物です。

2009-05-27

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 デジタル回転計 トラブル対応方法
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症状:1桁だけ点灯しない
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原因:半田付け忘れ
対応:確認する場所は
    ・トランジスターアレー(基板に直接半田付けするIC)
    ・ICのソケット
   最上位桁だけ点灯しない場合はこれに加えて
    ・抵抗(1本だけ単体で半田付けするもの)

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症状:1セグメントだけ点灯しない。
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原因:半田付け忘れ
対応:全桁同じセグメントが点灯しない場合は...
     ・集合抵抗(赤い部品)
     ・ICのソケット
   1桁だけの場合...
     ・LED
   の半田付け忘れを確認する

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症状:回転計が磁石に反応しない
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原因:センサーの極性間違い
対応:上の写真を再確認する
   磁石の極性についても上に書いたとおり
   センサーの極性を間違えた場合はセンサーが壊れてしまっている可能性がある
   この場合は、売店の「お問い合わせ」でセンサーだけ購入したい旨連絡
   センサー(¥60)+送料(¥240)=¥300

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症状:何も表示されない
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原因:半田付け忘れ
対応:確認する場所は
    ・ICのソケット
    ・発信器(銀色の部品)

原因:電源逆接
対応:ICが壊れてしまっている可能性があります
   保守部品としてICと発信器を販売しています。商品メニューの中にあります。

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症状:何だか動いたり動かなかったり不安定
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原因:フラックスが基板に表面に残留している
対応:基板を水で洗う
   石けんを少し付けた歯ブラシでハンダ面を洗う
   良く水を切ってから、ドライヤーで乾燥
   十分に乾燥してから通電する

カウンターに改造した場合は...
原因:スイッチ、抵抗の半田付けをしていない
対応:抵抗をつけないと入力ピンの電圧が不安定になり
   操作不安定という症状になります
   スイッチだけ取り付けなかった場合はリセットが出来ないだけでカウントはしてくれます。

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症状:上のどれでもなさそう
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対応:売店の「お問い合わせ」で出来るだけ詳しく症状を連絡する。
   大抵は1日以内に解答がかえってくる(たまに不在の時もあるので2,3日待って下さい)


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 その他色々
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・鉛フリーハンダは半田付けが難しいので
 初心者は出来るだけ鉛フリーではない物を使用して下さい
 最近はホームセンターでも鉛フリーハンダを置いています、環境には良いのですが
 アマチュア工作の場合、使う量が限られているので有鉛のものを使用した方がよいと思います
 捨てなければ環境にも悪くありません。

・バッテリ駆動する場合、電源電圧は4.0V以上にして下さい
 乾電池なら3本、充電式の電池なら4本必要です
 5.5V以上にしないで下さい、乾電池4本は不可です。

2009-07-07

ケース表示窓の穴あけのための参考として基板の外形、穴位置、部品配置にケースの外形寸法を重ね合わせた物を添付しておきます。

表示窓の穴開けサイズの参考
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
kaitenkeiDXF.zip OTHER 基板をDXF化したもの

ケースの寸法についての詳細はタカチのホームページにあるPDFファイルを参照して下さい。

2009-09-10

計測単位をrpmではなくrph、つまり毎時何回転かを表示するプログラムを作りました。
比較的ゆっくり回転している物の計測用です。

仕様:
 ・最小計測回転数 1000rph (1000rph以下では回転していても表示は0になります)
 ・最大計測回転数 桁があふれるまで
 ・精度 1rph

プログラム及びソースファイル
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
kaitenkeiPIC16F628ARPH.zip mikroBasic rphバージョン ソース&HEXファイル mikroBasic V7.2用
rph.wmv MOVIE 動いているところ。自転車のホイールに付いている磁石で実験。少しブレーキをかけています。カウンターの実験機と兼用なのでプッシュスイッチが付いてますが不要です。