真空管アンプ 作成:2005-05-09〜

パソコンに繋いでいるアンプ付きスピーカーの片方が鳴りません。接触不良ではないようなので電子回路のどこかがいかれた物と思われます。書店で真空管アンプの本を見かけて面白そうなので作ってみることにします。


これが調子の悪いアンプ。鳴らない反対側は既に取り外してがらくた箱に入っています。


真空管アンプの本を買ってきました。サンプル回路図が載っているものをそっくり真似て作るのは面白くないので設計に必要な知識が得られる本を買いました。一番上の物が回路の設計方法が詳細に掲載されている。オームの法則から説明されていて初心者の電気回路設計の入門書としても良くできている。ちょっと高いが(\3780)それだけの価値はある。真ん中の物は後半の回路図が良くできていたので購入した。回路図中の全ての部品の選択基準や容量計算方法が記載されているので設計の参考になる。下の物は真空管1つにつき1〜2ページで特性や特徴が紹介されているデータシート。


手始めは真空管で100Vを整流する実験から始めることにする。先ずはトランスと整流用の真空管が必要だ。真空管は1つ¥1000〜¥1500程度だが、トランスがとにかく高い。最低価格で¥9000近くする。アンプは回路も単純で市販品を購入して組み立てるとあっという間に出来てしまいそう。それでは面白くないのでトランスも自作してみることにしよう。

秋葉原に買い出しに行ってきました。全部で¥11100でした。購入したのは3種、7本。クラシックコンポーネンツで購入しました。パーツ屋としてはかなり広い方ですが店内は真空管で埋め尽くされていてます。
 ・6SL7GT 電力増幅管 2本 @¥1500 中国製 曙光と印刷されています これがメーカー名称でしょうか
 ・5AR4   整流管    1本 @¥1300 ロシア SOVTEK製
 ・6V6GT  出力管    4本 @¥1000 ロシア electro−harmonix製
情熱の真空管アンプを斜め読みして入手困難になりそうもない物を選択しました。
ロシアや中国ではまだ真空管の製造をしているようです。ソケットは1個¥400です。白い部分は陶器のようです。



真空管メーカー(ブランドかもしれません)のホームページ、調べたらありました。
 曙光電子 <−異常なほど重いので興味のない人はさわらないように注意!!
 SOVTEK
 electro−harmonix

購入した7本の真空管のヒーター消費電力を計測してみました。測定値は電流の安定する1分後の値です。通電されていないときのヒーターの抵抗は整流管の5AR4で1.27Ω、電力増幅管の6SL7GTで3.19Ωです。オームの法則から計算すると、電源投入直後はそれぞれ3.94A、1.97Aも流れる計算になります。事実、電流計の針は0.1秒程度の間、盛大に振れます。通電約1秒後でも安定時(下の表の時)の1.3倍程度流れています。3種類ともヒーターのごく一部が管の上部にオレンジ色に光って見えます。

型式 種類 電圧 電流
5AR4 整流管 直流5.00V 1.7301A
6V6GT 出力管 直流6.30V 0.4413A
6V6GT 出力管 直流6.30V 0.4420A
6V6GT 出力管 直流6.30V 0.4490A
6V6GT 出力管 直流6.30V 0.4528A
6SL7GT 電力増幅管 直流6.30V 0.3073A
6SL7GT 電力増幅管 直流6.30V 0.3117A


アンプ設計の入門書はまだ読み終わっていませんが。何となくわかった気になったので回路図を書いてみました。抵抗値などは実験をしながら決定していきます。(PDFファイルの表示速度はAdobeReader7.0になって劇的に早くなりました)
AMP.pdf へのリンク

真空管の特性には
  ・内部抵抗
  ・相互コンダクタンス
  ・増幅率
というのがあります。これは設計に必要な主要な定数で個々の真空管の型式毎に異なっています。真空管回路の設計にはEp−Ip特性図にロードラインという線(下の図の赤い線)を引いて真空管を取り巻く抵抗などの部品の値(何キロオームとかいう値)を決定します。このEp−Ip特性図は上の3つの定数(真空管の3定数という)から機械的に作図することが出来ます。そこで特性図を作図するEXCELワークシートを作ってみました。何本かある右上がりの直線は実際の真空管では曲線になります。設計が進んだら実際の特性図がどうなるかを実測してこのグラフに重ね書きしてみようと思います。

santeisuu.zip へのリンク <−特性図を作図するEXCELワークシート