2024-08-10
コガネムシはブラックライトの波長の紫外線に反応するらしい。可視光域に近い波長の紫外線LEDは安いがブラックライトはかなり波長が短くこの領域の紫外線LEDは倍以上の価格。波長が短いほど高価になる。3W 10個約¥2000。波長は365~370nm
2024-08-11
実験用電源で動作テスト
紫外線LEDは白く発光しているように見えるが反射光は青く光る。電源はAC100V入力のLED専用定電流ドライバー。送料込みで1個¥128だった。電流は300mA、LEDのVfは3.3V程度なのでLED1個当たり1W。LEDの能力は3Wあるのでもっと電流を流せる
2024-08-12
朝回収。日が当たるのは良くないと思う。タイマーも付いていない
アオドウガネだけ12匹。プラスチックの筒はキッコーマン醬油。一番下のカップは嵌っているだけなので取れる
¥100ショップのガラスコップを被せてあるので防水性能は良いが放熱は悪い。もっと下の方にアルミ板を延長したほうが良い。60℃程度になっていると思う。アルミ板は幅30mm。上に排熱したいが安価な筒状のガラス製品は無いと思う。プラスチックは紫外線の吸収率が高いらしいのでガラスを使っている
電源はアルミ板の内側に入るほど小さい
2024-08-13
LEDを2個に変更。構造はハンガーにダイソーのA3クリヤホルダー。日没直後に多く入るようなのだがトレイルカメラをタイムラプスモードにしてどの時間帯が多いのか監視してみることにした。大体の数しかわからないが特定の時間帯に集中するならタイマーを使って節電できる。雌が入ればフェロモントラップとして機能するので電源を切っても雄は入ってくれる
電源はこんなに小さい。ピンク線がLEDの+、隣の白線がLED-、コンデンサー側にある2本線がAC100V
1号機はOHPフィルムを使っている。表面に塗ってあるインク吸収材の影響だと思うが乱反射して青く光る。2号機は全く光らない。見た目は1号機の方がきれい
2024-08-14
PM7:30までに13匹、一旦空にしてAM0:30頃に11匹。カブトムシが詰まっていたので出した。2号機の方が優秀。去年より数が多すぎるので遠くからコガネムシを集めてしまっているような気がする。ハイパワーLEDより5mmの砲弾型の方が良いかもしれない
カブトムシ雌。横を向いていると入らないが頭を下にすれば特選丸大豆醬油の口にぎりぎり入る
タイムラプス写真は近すぎて白飛び
AM3:40に何故か落下。たぶんカブトムシが再度入って下側のカップと上側のロートの間を突っ張って落としてしまったのだと思う。甲虫が土に潜ろうとする力はものすごく強い。落ちたカップには2匹だけコガネムシが入っていた。一度使ったカップにはフェロモンが付着するのだと思う
2024-08-16
波長の異なる紫外線LEDでどれくらい差が出るのか試してみようと思う。同じものが2個必要なのでフレームの形状をシンプルにした。電源とLEDを注文しておいたが到着まであと1週間はかかるのでコガネムシシーズンが終わってしまうかもしれない
2024-08-19
2台同時に仕掛けたら大きく偏った。今までぶら下げていたぶどう棚の下の2号機はたったの3匹。建物を挟んで道路側に仕掛けた1号機には30匹も入った。1号機の方が光量が大きいのでその可能性もあるがコガネムシの発生源が道路側に集中している可能性が高い。コガネムシが湧きそうな柔らかい土は道路側にあり道路がある分だけ開けているので光が届く範囲がはるかに広い。次回は設置場所を逆転してみる。これで捕獲量が逆転するならたぶん他の家の敷地のコガネムシまで呼び寄せている
道路側1号機 LED4灯
裏庭2号機 LED2灯
2024-08-19
設置場所を逆転したら同じく道路側がたくさん入った。27匹。但し光量の差の影響なのか4個LEDの1号機にも9匹入った。1号機に使用したOHPフィルムのコーティングは水溶性のようなのでロート部分はクリヤホルダーで作り替えた。マメコガネのフェロモントラップは広範囲に虫を集めてしまいトラップを設置しなかったときよりも被害が大きくなり効果が無いという報告がある。
その部分の抜粋翻訳(Google翻訳)
残念ながら、フロント レンジの多くの地域で現在よく見られるように、日本産カブトムシが広範囲に定着している場所では、日本産カブトムシのトラップは防除に効果がありません。繰り返し行われた試験で、このようなトラップを使用しても、近くの植物に被害を与えるカブトムシの数は減らないことが実証されています。さらに、日本産カブトムシのトラップを使用すると、トラップで捕獲される数よりも多くのカブトムシが近くに引き寄せられ、日本産カブトムシによる被害が増大することがよくあります。このため、日本産カブトムシのトラップは日本産カブトムシの防除には推奨されません。
(訳補足:日本産カブトムシは日本では数が少ないマメコガネのこと 日本で農作物に被害を出しているコガネムシは主にアオドウガネでサイズはカナブンと同じ 虫に詳しくない人が言うカナブンは実際にはカナブンではなく殆どがアオドウガネ)
紫外線ライト方式は1回でトラップに入らなくても何度もライトめがけて飛ぶ習性があるのでフェロモントラップほど副作用は大きくないと思う。1号機完成前に既にブドウの葉がコガネムシによる食害を受けているため設置前と設置後の食害を区別することが出来ない。紫外線ライト方式も遠方から虫を集めていることは確実で実験は来年に持ち越し。自宅の庭だけがコガネムシ養殖場になっているなら紫外線もフェロモントラップもどちらも効果ありという事になる
2024-08-21
セミが入っていた。アブラゼミ。アオドウガネは毎日30匹以上とれる
2024-08-22
数えきれないほど入った。昨晩はいつもより少し風が強かった。発生ピークはいつだったか忘れたがブドウの収穫が終わった後お盆以降。今回はカメムシが大量に入ったのでカメムシ臭い。テントウムシも多かった。カミキリムシが1匹
カナブンも見かけるがトラップには入らない。アオドウガネは地面に落ちると急いで地中に潜ろうとするがカナブンは潜らない。樹液等に集まるカブトムシ、クワガタは入るがハナムグリも全く入らない。ハナムグリもカナブンもアオドウガネに似ているので混ざると分離が面倒になるがそういった問題は起こらない。ドウガネブイブイは数が少ないが時々入る。アオドウガネの1/50程度しか入らない。実際の生息数がその程度なのか紫外線に集まる習性が低いのかは不明だが昼間見かける数から推測すると生息数の問題
2024-08-22
コガネムシを集めきれていなければシートの上に糞が落ちる。1匹いたら50粒程度は落ちるのでどの程度採り切れていないかがわかる。取り切れていなければ3日でシート全面が糞だらけになる。葉の上に落ちた糞が風で落ちることもあるのでゼロにはならない。トラップの捕虫カップの中にも大量の糞が堆積する。作業台の合板の上、駐車場の車の屋根も掃除しておいた。トラップを作り始めたのが発生シーズン途中からなので葉の食われ具合で判断することは出来ない
2024-08-24
選別中。殆どアオドウガネ。クワガタが1匹。クロコガネも1匹。クロコガネは初めて見た。テントウムシが入っている。面倒なので通気孔を大きくした。南風の時に沢山入るような気がする。北側が山の地形なので当然。敷地外から集めてしまっていることは確か
昨日敷いたシートの上の糞はここだけ。合板の上にも1か所あった。直上の枝を叩いてもコガネムシは落ちてこないのでトラップに入った可能性がある。もちろんそれ以外の場所に行ったかもしれない。マメコガネには光に集まる習性は無いらしい。海外製で紫外線トラップが採用されない理由が分かった
2024-08-26
波長の違うLEDで実験
左:395~400nm ¥67.5/個
右:365~370nm ¥183.8/個
同じ明るさになっているのかは不明。この実験は波長の長い安い紫外線LEDでも有効なのかを調べるための物。肉眼では可視光成分が多い波長の長いほうがずっと明るく見える
フレームを量産しやすい構造にしてみた。1,2号機はプラネジでLEDをアルミ板に固定していたが金属ネジが使えるように固定部品を3Dプリンターで作った
波長の長いほう。カメムシは少ない。ほぼアオドウガネ。コガネムシ類は全部で23匹。虫が入り始めるのは日没後。日没前には入らない
隙間が大きいのでカメムシはここから飛んで逃げた可能性もある。縦長の筒なのでコガネムシはここから抜け出すのは無理
波長の短いほう。コガネムシ類は全部で32匹。虫の種類が多い。数はカメムシの方が多い。今の所アオドウガネを選択的に捕まえたいなら波長が長い紫外線の方が良さそう
シートの上の糞は目立って増えてはいないので殆どがトラップに入った物と思われる
羽虫は波長の短いほうに集まる。この虫は昼間プラムに付いている虫だと思う。これも退治したいが朝までにはいなくなる。甲虫用の仕組みは使えない。小さい虫は電撃ラケットの仕組みと組み合わせればうまくいくと思う。そのうちアザミウマで実験してみたい。アザミウマは農薬が効きにくい害虫。アザミウマはブドウの表面をかじって見た目を悪くするので農家にとって厄介な害虫であるが家庭菜園では見た目は重要では無いので今現在は放置している
2024-08-27
バッテリー電源方式も作ってみた。計算上18650x4セルでは10時間程度しか点灯しないはず。自動車バッテリーなら1週間程度。ソーラーチャージャーと組み合わせれば充電なしで使える。ソーラーチャージャーには周囲の明るさに合わせて電源を入れる回路が付いているので昼間の放電を防ぐことが出来る
電源回路はDC-DCコンバータ。電源ICはXL4001中国のメーカー。定電圧、定電流どちらにもなるバックコンバータ。定電圧DC-DCコンバータよりLEDドライバーとして販売されている物の方が安価。たくさん売れるので薄利多売なのだと思う。1個¥73送料が¥168。この回路は300mAの定電流回路
カマキリが付いていた。光に引き寄せられたのではなく虫に引き寄せられたのだと思う。夜間接近すると虫にたかられるので3m以内に近づきたく無い
昨日の実験結果。3基しかけてあるがこれは2基分。3基とも大体同じだけコガネムシが入った
・集まるアオドウガネの数は波長の違いによる差はほぼ無い
・カメムシは短波長に多く集まる
・設置高さは1.2m程度と低めが良い
・風があるほうがカメムシ、コガネムシは沢山とれる
フェロモンの影響ではなく風上側から飛んでくる虫を光で集めているためと思われる
逆に小さな羽虫は少なくなる たぶん風に負けて行きたい方向に飛べない
・通気孔を6.5mmにしたらテントウムシはほぼゼロにまで減少した 入った後穴から抜け出していると思われる
・朝確認すると周囲の木の枝にコガネムシが2匹付いていた
100%トラップに入るわけでは無いので保護対象の樹木から離れた位置に設置すべき
2024-08-28
コップも出来るだけ細長い試験管のような形状の物に変更し枝を出して黄色い部分にガムテープを裏返して貼り付けたらアザミウマに使えそうな気がする。ブドウに集まるのはチャノキイロアザミウマというアザミウマの中でも最小種。羽虫の発生時期と重なるとそれ以外の虫が取れてしまう
アオドウガネとドウガネブイブイの色の違い。生き様はどちらも同じ。アオドウガネには緑色成分があるがドウガネブイブイには無い。アオドウガネの緑色は個体差が大きいが緑成分は必ず入っている。色は光の当たり具合によってかなり変わる
1号機は光量が多く虫を集めすぎるので解体。隙間にカメムシの死骸が詰まっていた
2024-08-29
ほぼ完成なので複製するための情報をここに掲載しておく
追記)もっと簡単な構造の物がこのページの下の方 2024-09-21 に有り
・回路自体は単純なので回路図は省略
・LEDは2個を直列にする 並列にしてはいけない
・3WのLEDを1~1.5W程度で使用するので実際の波長は仕様より少し長くなっているはず
・発熱するのでヒートシンクが必要 ガラスコップの下側に突き出るようにする
・電流はそれほど流れないので電線は細くても良い
Aliexpressの製品URLは長すぎて貼れない
製品名の一部を検索文字列として入力すると見つかる
数年で廃版になる物も多いので見つからなければ似たような仕様の物を探す
3Wハイパワー紫外線LED
・販売店:Aliexpress OTdiode
・商品名:10-50PCS 3W 3535 High Power LED UV Purple Light Chip 365nm 385nm 395nm 420nm Emitter Diode Ultra Violet DIY
・仕様
カメムシも異常に集まる短波長タイプ 波長365-370nm 拡散角度120dig With 20mm pcb 肉眼では白色に発光しているように見える 高価
カメムシはあまり集まらない長波長タイプ 波長395-400nm 拡散角度120dig With 20mm pcb 肉眼では紫色に発光しているように見える 安価
注意!!
-基板はアルミ基板なので金属製のネジで強く固定しようとすると基板のパターンとショートする
-ヒートシンクとの間に放熱用グリースを塗る
-配線はヒートシンクを付ける前に行う そうしないとヒートシンクに熱が逃げすぎて半田が溶けない
AC100V用LEDドライバー
・販売店:販売店:Aliexpress Rosensuotich Rosensuotich lighting Store <-2回目購入したところ詐欺店舗に変わっていた 別の店舗で購入すること 手口は後で動画を作って貼っておく
・商品名:1-3W 4-7W 8-12W 15-18W,20-24W,25-36W LED driver power supply built-in constant current Lighting 110-265V Output 300mA Transforme
・仕様:1W to 3W
直流電源用LEDドライバー
・販売店:販売店:Aliexpress HNV Official Store
・商品名:Electronic Components DC-DC constant-current module 3W LED driver 700mA PWM dimming input 5-35V 1W
・仕様:1W LED Driver
LEDに流れる電流は350mA 入力電圧は5~35V LEDを2個直列にした場合の最低入力電圧は約9.4V
消費電力は電圧が変化しても一定で2灯で2.8W。電源電圧が12Vなら電流は230mA
ガラスコップはダイソーのこれ。「かろやか上質グラス300ml」同形状のサイズ違いがあるので注意。素材は紫外線の透過率が高いのでガラスが一番良い
2024-08-30
カメムシも捕れるが数の変動が激しい。種類はチャバネアオカメムシ。気温の影響が大きいとの情報がある。ライトトラップはカメムシに対して効果は限定的なのかもしれない。この情報の通り蒸し暑い夜に沢山捕獲できている。但し似たような気温の日は他にもあったが捕獲数はそれほど多くは無かった。風向の影響もあると思われる。ここまでのまとめとして動画を作った。Youtube動画 良くとれるコガネムシトラップの作り方
2024-08-30
海外製品のAmazonレビューを見るとトラップに入らない虫が多いというレビューがある。マメコガネの誘引剤として使用されている物質はコガネムシ類成虫に対する誘引物質にあるようにオイゲノール、ゲラニオール、フェネチルプロピオネートの混合物質。製品の説明に使用されている物質の詳細が書かれている。これらはフェロモン剤ではなく食物誘引物質なのでたぶん複数のコガネムシ類に効果がある
2024-09-04
時々この位置に取り付く。フェロモントラップとして機能すると捕虫カップめがけて飛ぶので捕獲できない。さらにこの下に捕虫カップを連結して...とやると設置高さが足りない。
海外のYoutubeチャンネルを見るとフェロモントラップはうまくいかないというのが結論。アメリカ農務省のコガネムシ対策ガイドブック。では海外の農業的なマメコガネ対策はどうなっているのか?調べてみると線虫や菌を使う方式になっている。1回使用すると効果が年単位で長続きするらしい。地域ぐるみで使うのが前提。家庭菜園では全く意味がない。マメコガネは4~5マイル飛行するらしいのでこの方式も効果は限定的な気がする。芝生の幼虫対策のための物だと思う
2024-09-05
捕獲数が減ってきた。28匹
ハスモンヨトウ(蛾)のフェロモントラップはこんな形状になっている。製品はもう少し小さい。2号機を分解して作り直した
2024-09-06
ライトトラップにこの形状は意味がなかった
アオドウガネが5匹。蛾は1匹。農用ならビニール袋が良い。筒状の長いものもあるので下をキッチンクリップで閉じるか水を張ったバケツの中に落ちるようにしておく。今日の捕獲数はこの5匹以外に33匹。アオドウガネとドウガネブイブイ以外はブドウに影響が無いので捕獲対象にしていない
2024-09-07
ヒメコガネも時々入る。アオドウガネより一回り小さい
2024-09-08
数日前から道路側の捕獲数が減ってきた。道路側のLEDの方が少し暗いが(道路側:300mA 山側:350mA)その影響だけでは無いはず。道路側は温度が上がりやすいので早く成虫になった物が捕まっているのかもしれない。山側は日差しを遮るものが多く気温(地温)が低いので発生ピークが道路側より送れている可能性がある。捕獲数は徐々に減少しているので10月までに数匹になっていると思う
道路側
山側 家を挟んで道路側の反対
2024-09-09
正体不明の甲虫が入った。調べると「クロシデムシ」。肉食なので害虫ではない
コガネムシより一回り大きい。羽が短く尻が出ている
2024-09-12
クスサンが入るのは2回目
トラップが気になるタヌキ。今の時期は食糧豊富なので取りやすい所にいないと食べないと思う
2024-09-15
捕獲数が減少してきた。約15匹
2024-09-17
羽虫が大量に張り付いている。1000匹はいると思う
蜂に見えるがネットで検索するとキイロシリアゲアリの雄のようだ
2024-09-21
電球型の紫外線LEDライトの方が工作が簡単なので実験。防水ソケットは5メートルの電線とスイッチが付いて¥595(商品名 5.0meter E26/E27 Hanging Light Socket With Switch)。電球は¥238消費電力12W(商品名 Kasotile 12W Uva-Level LED)。両方ともTEMUで購入。紫外線は下側に照射されるので理想的とはいえない。コガネムシシーズンもあと数週間で終わり。今日の捕獲数は今までで最小の17匹
捕獲数は道路側と同じ6匹。カメムシが集まりやすい短い波長成分が含まれているようだ。消費電力実測は8W、力率を無視して計測すると11W。実際の消費電力は商品説明の12Wより3割小さい
2024-09-27
同じ場所に設置すると消費電力が4倍ある電球型の方が捕獲数が多くなる。夕方の気温が20℃を下回ると捕獲数が激減する。18℃では蛾や羽虫が集まるだけでコガネムシは全く捕獲できなくなる