2023-07-22
CD4541BE
トースターに使われている
電気柵の記事の 2023-07-30 にも参考回路有り
・発振回路で作ったクロック信号をカウンターで分周して出力するしくみ
言葉の定義
電源マイナス = GND = Low
電源プラス = VCC = High
クロック信号周波数の決め方
・周波数 = 1 / (2.3 x Rtc[Ω] x Ctc[μF] / 1000000)
・Rtcの値は5kΩ~100kΩ程度にする
・Ctcの値は特に必要性が無い限り0.001μF~0.01μF にする
・Rsは周波数の精度に影響する。Rtcの2倍の抵抗値にする Rtcの抵抗値が5kΩ~なので10kΩ以上になる
出力周波数の決め方
・上のクロック周波数を 256,1024,8192,65536 で分周した出力が選択できる
・この分周比の選択は A(12番ピン),B(13番ピン) で行う
・この回路図ではプルアップしてあるがJP1,JP2にジャンパーピンを挿すか否かで設定できるようにするため
分周比を変更する必要が無いなら直接GNDやVCCに接続して良い
その他の機能
・MR(6番ピン) - Highにするとリセットがかかる Highにした瞬間に出力は開始されるがLowになるまでカウンターは動かない
・AR(5番ピン) - 電源投入時のリセット。GNDに接続する
・QSEL(10番ピン) - GNDに接続すると初期出力QがLow、電源+に接続すると初期出力がHigh
・MODE(9番ピン) - GNDに接続すると単発パルス出力 MRでリセットしないと再度動作はしない、電源+に接続するとDUTY50%の矩形波出力
回路図の説明
・IC1でパルス幅をIC2で周期を設定
・R3,R6はRtcの微調整のため コンデンサーは製造誤差が大きいので抵抗で調節する コンデンサーは周波数によって容量は変化するし50%以上の誤差があることも多い
・デューティー50%ならICは1個で良いがそれ以外の場合は2個必要 出力ピンとリセットピンを互いにたすき掛けすることにより50%以外のデューティーを実現している
JP5の2,3 JP9の1,2 をショートさせないとたすき掛けにならない JP5,9で切り離してあるのは両ICが独立しているほうがクロック周波数の微調整がやりやすいから
LED1,2の点滅周期をストップウォッチで計測しつつR3,R6の並列抵抗で微調整する 分周比は65536にしておくと十分数えられる点滅速度になる
・JP1,JP2,JP3,JP4 で分周比を設定
・QSELのプルアップ抵抗はジャンパーピンで動作を変更できるようにするための物。変更する必要が無いなら直接GNDやVCCに接続して良い
QSELのHigh,Lowを入れ替えるとこの図の下の波形図のように出力が反転する 反転させると出力を取り出すICが変わることに注意
・IC2の MODE は 繰り返しモード(High) でも 単発(Low) でも良い
配線量は多いが電源マイナス、電源プラス側に接続するものが多いので回路は単純
Ctc,Rtcを求めるためのEXCELファイル CD4541タイマー計算.xls