2017-10-22
このページはカヤック1号艇の製作のみ他は以下のリンクを参照
カヤック2号艇製作
カヌー1号艇製作
かなり昔に購入した書籍。THE CANOE SHOPは最近購入した。英語の書籍は斜め読みできないので以下の手順で翻訳すると捗る
1.スキャナーで読み込んでJPGイメージにする
2.Googleドキュメントに読み込ませてイメージ->テキスト変換
3.テキストを翻訳ソフトで翻訳する
翻訳ソフトの能力は低いので最終的には原文を読むことになるがこうすると斜め読みできる。日本語の書籍も数冊ある。作り方はYoutube動画が充実しているので書籍は作り方の解説より添付してある図面を得るのに使うと良い。図面は買うと大体1万円。実物大なので送料もかかると思う。書籍は¥2500程度なので書籍に作りたいものがあれば図面を購入するより安上がりになる
Youtube動画の一例。作り方は大体この3種
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1.Youtube動画 細い板材で作る strip planking 製法 guillemot kayaks
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・上手に作れば一番見た目が良いが軽く作るためには薄い板を使う必要があり製作が困難になるので重くなりやすいのが欠点
・一番器用さが要求されるし時間もかかる
・細い板材の入手性が悪い。丸鋸、自動カンナ、ルーター等工具を持っていなければ専用に製材してもらう必要があるため高価になる
これ以外に入手性の悪い材料は無い。樹種は杉で良い
・作った後に型枠がゴミになる
・艇長の変更はフォームの間隔を変更すればよいので容易
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2.Youtube動画 合板で作る stitch and glue 製法 Chesapeake Light Craft
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無料の設計図 Io (子供用) 7フィート フラットボトム
作り方はMake:で紹介されている
無料の設計図 Ganymede 13フィート フラットボトム
・普通の合板が使えるので材料の入手性は一番良い
・海外では船用の専用合板があるがFRP加工するので専用合板にこだわる必要性は無いらしい
船用合板は3層積層で全層の厚さが同じでたぶん長手方向の強度が高い、ホームセンターにある建築用も3層であるが短手方向の中間層が厚く作られている
・建築用の合板の中間層は空洞があるので選別して購入する必要がある
2017年 カタログ
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3.Youtube動画 フレームに布を張る skin and frame 製法 Cape Falcon Kayak
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無料のカヤックデザイン。各部品の詳細寸法は無いが船体の寸法からフレーム断面形状を作図する方法が掲載されているので完全なコピーを製作できる。木製、アルミフレームの折り畳みなど20種ほどある
・理想的にはダクロン(丈夫なポリエステルの布)にポリウレタン樹脂で防水するが樹脂の入手性が悪い
ナイロンは水を吸って伸びる
安く作れるのが特徴であるが海外から材料を取り寄せると割高になるので代用品を探す必要がある
強度が落ちても良ければ透明ビニールシート等で代用可能
・海外でも防水樹脂は専用の物があるわけではなく陸屋根用の防水材から顔料を抜いた特殊なものをメーカーに発注小分け販売していると思われる
・一番軽量に仕上がる
・ストリンガーが邪魔で排水性が悪い
図面の詳細は船の断面形状の座標データであり図ではない。船首から大体30cm置きに輪切りにした形状の座標。書籍ごとに微妙に書式が異なるので理解するのに少し時間がかかる
合板で作る方式の物も座標データの集合。これをもとに合板に実物大で書き写す。キットも販売されているが大体10万円程度と高価。日本製のキットは殆ど無い。海外の合板は日本の3x6サイズではなく4x8サイズなので巨大。船の全長が3.5m以上あると3x6サイズ2枚をつなぎ合わせても長さが足りない
これはFree!shipという無料の設計ソフト。船の設計しかできない簡易な3次元CAD。日本語の説明書がある。ゼロからデータ入力するのは大変なのでネットで適当な船底の輪切りデータの図(大抵かなり小さい)を拾ってきてそれを元に作図すると早い。カヌーは前後左右同一形状なので1/4だけ作ればよい。このソフトはそもそも右舷側のデータしか作れないので左右展開は自動、前半分だけ作って後ろ半分は最後にミラーリングする。カヤックは前後方向の形状が異なる。船体の蓋となるデッキも必要でこのソフトでいきなり設計するのは無理がある
船底の3次元形状を2次元平面に展開してくれるので合板で作る場合このソフトは非常に便利。上の船底を2次元に展開したもの
厚紙に展開図を張り付けて組み立てると船の形状になる
2017-10-24
無料のkayak foundry というソフト。安定性や抵抗を考慮しながら船底の形状を決定できる。カヤック専用でFree!shipのように自由な形状には出来ない。入力できる項目は少なくわかりやすい
安定性のグラフ。船体の形状を変更するとすぐにグラフに反映される
速度と抵抗の関係
生成されるデータは船の断面形状。strip planking製法ならこのソフトだけで製作可能。合板で作る場合は断面形状をFree!shipへ移行して平面に展開。import,export出来るような共通データ形式は持ち合わせていないのでデータの書式変換作業が必要
断面形状を合板で作った場合の強度を確認してみた。12mm桧合板。ホームセンターにある針葉樹合板よりわずかに弱いと思う。幅30mm。上に乗ると折れる。スパンは42cm。体重は70kg
ミシミシ言うがこれだと折れない。布を張る方式は失敗作を作った時の処分が容易なのでまずこの方式で作ってみる
設計の流れ
1.kayak founrdyで船体形状を決める
2.断面形状の座標値を鍋CADのスクリプトデータに変換
3.DXFファイル経由で3次元CADのFusion360に取り込み3次元形状を決定する
3次元空間上の3点を通るように板を曲げることは容易であるが4点以上は板をねじらないといけなくなるかもしれない。ひねりが入ると設計や製作の難易度が上がるので無理のない形状になるよう3次元CADで最終形状を決める
2017-11-01
実際に乗れるのか実物大のコクピットを作った。幅はもっとあっても良いが船体を大きくする改造のほうが容易なのでこの大きさで作る。つま先付近が一番窮屈な感じ。この工法は飛行機の胴体と同じ造りなので fuselage frame と呼ばれている。普通のカヤックは曲げ加工でフレームを作る。ストロングバックと呼ばれる丈夫な角材の上に喫水線を基準にしてイカリングを並べストリンガーを張ってしまえば船体が完成する
大きな板をそのまま置いているので実際の座面はもう少し下がる
前側も同様
2017-11-02
kayak foundryのフォームデータ(船体の輪切りデータ)を鍋CAD経由で3D CAD Fusion 360 に移行
輪切りデータに沿わせてストリンガーを張る
船体の中央付近は横長断面、船首と船尾は縦長の断面形状なので中央を基準に角材を沿わせると船首と船尾ではかなり面倒な形状になる
2017-11-03
ストリンガーの船首側断面。この形状に切れなくもないが面倒なのでストリンガーを捻って貼れないか検討してみる。このストリンガーは15x15mm。太い材料は曲がらないので25x10mm程度の板にする予定。水に浮かんだ状態では船底の板は引っ張り、デッキ側は圧縮になるので船底はかなり細い材料でも耐えられるはず。キールだけは幅広の板を使うと抵抗が大きくなってしまうため正方形断面の角材にする
2017-11-05
30x10mm断面にひねりを加えて曲げるのは困難
無理に曲げて固定すると割れてしまう。20x10mmなら何とか曲がる。これより大きい断面の場合は水に浸けてから曲げる必要がある
白太は3時間程度水に浸けると十分柔らかくなるが赤身は固い。明日まで浸けてみる
2017-11-07
赤身は1日水に浸けても柔らかくならなかった。熱湯にすれば曲がるのは間違いないので曲げ加工前提で設計を進める
ストリンガーを這わせた。これを適当な所で輪切りにして断面形状を導き出す。Fusion360は2D機能が弱いので座標だけ拾って2次元図面は鍋CADで書く予定
2017-11-08
輪切りにする断面を決めた。コクピット付近は乗り込む時の負荷が大きいので間隔を狭くしている。コクピット前縁からつま先の位置までは床板による補強が入るので長くしてある
船首側断面。数値はその面に角度をつけて切るという意味。15なら垂直+15度丸鋸の歯を寝かせて切る。プラス数値の個所は末広がりの形状になる。マイナスはその逆。3次元CADはこの数値を出すための物。これはいくつかの部品に分割しないとうまく切れない。9.8度に切った後に、5.5度で切ると9.8度の個所も5.5度になってしまう
船首から2番目の断面は1枚の板から切り出せると思う。これを全部で10パターン作る
2017-11-10
船体に貼るシート。モノタローブランドの防炎シート。240g/m。50メートルで約¥6000。建材なので安い。バリスティックナイロンは50cmで¥3000以上
ポリエステルの網に塩化ビニールを両面貼り付けした構造。千枚通しを突き刺して引き裂こうとしても穴は大きくならない。引っ張ると若干伸びるが同程度の厚さの生地よりは伸びが少ない
合板を作ろうとして失敗。隙間が空いた。削り落としてやり直し
2017-11-13
張り合わせ
少し製材
2017-11-14
CADでモデリングした物だけで約7kg。材質を指定するだけで自動計算される。断面フレーム、船首、船尾、シートなど含まれていないものがかなりあるので最終的には12~15kg程度になりそう。もう少し軽くしたい
2017-11-15
3次元CADの断面解析機能。ストリンガーは船首船尾まで延ばすと複雑な形状に切り落とさないといけない。延長するか別部品にするか現物を合わせてみてから検討する
2017-11-17
細切りにしたら内部応力が開放されて激しく曲がった
2017-11-22
角度切断完了
接着
中間のイカリング。木口を接着。接合部の強度が無いのでこの後両面に薄い板を張る
2017-11-27
レーザーマーカーが鋸歯とずれているので調整。分解する必要は無かった
黄色矢印が首振り、水色を動かすと鋸歯と並行にマーカーが移動する。垂直方向の角度はどこにあるのか不明。特にずれてないのでそのまま
スライド丸鋸も調整。正面のパネルを外さないと首振りは変更できない。垂直方向の角度は下側のゴム栓を外すと中に六角穴ネジがある。平行移動はダイヤルがあるので手回しできる
薄板作り。30mmの間柱を4枚にスライスする
カンナ掛けして5mmにする
貼り合わせて合板にする
2017-11-28
カーボン紙で写し取ってから
外形切断とくり抜き。重さは165g
2017-11-30
シートの検討。V字の船底に沿わせると尻が挟まった感触になる。中央の10~15cmを平らにすると大体良い感じになる。この板はたぶん広葉樹。固いが重い
クランプを総動員して張り合わせ。これで持っているクランプ全部なので1日1枚しか作れない
2017-12-04
長い材料は無かったのでストリンガーは角材を連結して作っている。はみ出た接着剤を自動カンナで削った。現在の重さストリンガーだけで7kg
Free!shipで前後対称形のカヌーを作って2次元展開すると船首と船尾で形状が変わってしまう。Free!shipの現行バージョンであるDELFTshipでも同じ現象が起こるので何か制約があるのではないかと思う。異常が起こるのはキールの形状だけのようなので正しいほうをCADで反転すれば問題なさそう
2017-12-12
リング切り出し完了。これだけで2.55kg。船首と船尾、コーミング(コクピットの入り口のこと)は含まれていない。シートは約1kg
抜け殻
2017-12-13
重いのでくり抜いた
2017-12-14
コーミングはへの字になっているのでリング状ではない。三日月状の物を2個組み合わせてリングにする
桧は重い
少し軽量化。船首船尾で合計100g。飛行機の軽量化と同じ。全体から少しずつ削り落としていくしかない。現在の重さ見積
船体断面リング 2.7kg
コーミング 1.2kg
防水シート 1.5kg
座席 1.0kg
ストリンガー 7.0kg
合計 13.4kg
軽く仕上げるのは川には堰があるから。段差があるのでたぶん足場も悪い
2017-12-18
防炎シートは加熱しても収縮はしない。伸びるだけ
塩ビ管用の接着剤は使えるが溶けるので張力がかかった状態で使うのは問題がありそう
コーミングの淵は木の繊維方向を直交させた構造
貼り合わせ。接着剤はほぼ1本使い切ってしまいそう。ほとんどがはみ出して捨てられてしまうので有効なのは30%程度だと思う
必要以上に強度がある感じなので5mm削る。30mm->25mm。ルータービットの軸と刃物半径の差が5mm。軸がストッパーになって5mm以上削れない。ベアリングが付いて無いので長時間使うと摩擦で焼ける。この後フラッシュビットで段差を落とす。全部で250gの軽量化
2017-12-20
軟質塩ビ用の接着剤も試してみたが塩ビ管用のタフダインとあまり変わらない感じ
パドルに使えそうな木材はこれしかない。栂とウエスタンレッドシダー。節が多いので細切りにして節を取り除いて集成材にする。パドルはFRP加工しないと割れてしまうと思う
2017-12-22
ルーターの刃が食い込んで荒れたので接着剤に削りくずを混ぜて穴埋め
やすりで整形
コーミングの縁完成。部品加工はこれで完了
2017-12-28
仮組み
角度もあっている
2017-12-29
gunwale先端の角度がいまいち合っていない。CADでは木材の柔軟性などは無視して形状を決めているので誤差が出る。かなり強い反発力があるので接着剤+ビス固定にしようと思う。全部をいっぺんに固定できないので高温タイプのホットボンドを使うことにする。ホットボンドなら温め直せば動かせる。手持ちの物は全部低温タイプなので高温タイプのグルーガンとホットグルーを注文しておいた。中国からなのでしばらく中断。日本製は主に電子部品を基板に固定するために使われている白色の物が5kgで販売されているのが見つかっただけで他に無し。高温タイプと説明されている物もあるが中温といった温度の物で夏場の車内に放置したらたぶんすぐ取れてしまう
現時点の重さ:合計12kg
コーミング 0.8kg
座席 1.2kg
船体断面リング 2.45kg
ストリンガー 4.45kg 現物合わせで切り詰めるのでこれより少し軽くなる
ガンネル 1.6kg
防水シート 1.5kg (250g/m2)
パドルが1kgはあるのでもう少し軽くしたい
2018-01-09
組み立て。ホットグルーとビスを使っている。高温タイプのホットグルーは後から溶かすのが困難で低温タイプを使用した
2018-01-11
車の中に入れてみた。あと10cm大きいと入らない
2018-01-12
ストリンガーは左右対象に貼っていく。それでもストロングバックにリングを固定しておかないと若干歪む。左右均等には漕げないしそもそも人間が真っ直ぐではないので良しとする
船首側の一番下のストリンガーはひねりが強い。クランプを使ってぎりぎり曲がる反発力。20x10mmは無理だったので軽量化も兼ねて20x8mmにした。船首、船尾までストリンガーを延長するのは斜めカットが面倒なのとひねりが強すぎるので止めた。そもそも延長しない前提で船首、船尾のリングを分厚くしてある。船が波を受けたときに各ストリンガーにかかる張力は同じではないのでリングに剪断力がかかる。船首船尾の一番小さいリングにストリンガーを集め剪断力に対抗すればストリンガーを細く出来るはず。船首船尾は弱くても良いが中央の強度を上げるために無駄に強くする必要がある。この点は合板で作る工法が優れていると思う
船底完成。中央付近を持って強く振るとぐにゃぐにゃ感がある。この状態で6.0kg
2018-01-13
コーミングの船首側はここに乗せる
コーミングはタイトボンドで接着
ぐにゃぐにゃ感はデッキ側のストリンガーを貼るとかなり小さくなる
接着個所はホットボンドでフィレットをつけて補強、タイトボンドは水に浸けると分解するので塗装後にシートを張る
2018-01-18
ホットグルーで補強。高温タイプを使用。接着個所が多く30cmを2本半。1本30gなので75gも補強に使ったことになる
グルーガンや手が入らない箇所は補強無し
2018-01-19
塗装。吊るして乾燥。この状態での塗装は揺れてしまって無理。塗料は余っていたオイルステイン。オスモカラー。塗膜を作るタイプの塗料のほうが良いと思うがオイルステインでも短時間の水濡れには耐えてくれる。近くの川は水量が少ないので吃水を浅くするためロッカー(船の前後方向の反り)は小さくしてある
2018-01-23
雪の上に置いて座席の形状をどうするか検討。背もたれは必要
防水シートは強く張らなくても断面リングには接触していない
背もたれはこんな感じ
2018-01-25
座席はすのこにした。塗装してからビス止め。コーミングの縁は防水シートを張った後に裏からビス止め。黒いスポンジは背もたれ用
2018-01-26
今日は寒すぎて塗料が固い。塗装できる限界の気温だと思う。多めに塗っておいて1時間程度経過したら余計な塗料をふき取る
コーミングの縁の裏をホットボンドで補強してから塗装
パドルの外形は探すと無料の物がいくつか見つかる。鍋CADは曲線機能が弱いのでJWCADで描いてdxf経由で取り込み
2018-01-27
カヤックは鉋を極力使わないで良い工法にしたのでパドルも鉋を使わないで済むようにしたい。こんな形状の材料を丸面(ボーズ面)のルータービットで削ればパドルの軸と板の接合面の形状を切り出せる。作図は手抜きで左側の断面形状に若干の誤差がある。刃形の半径が1インチ。直径50mm以上の大径刃物になるのでこれでうまく削れるかは実験が必要。ルーターに入る最大刃物径は61.5mm。刃物の高さ調整をしないという前提ならもう少し大きい物が入る
2018-01-29
塩ビシートは中央から張る。ここまでの動画 making skin-on-frame kayak part1 カヤックの製作その1
予想以上に固い。塩ビは伸びるがポリエステルが全く伸びないので皺になる。ポリエステルだけなら網目がひし形に変形することにより曲面に沿わせることが容易になるが塩ビが筋交いになって変形を邪魔する
2018-01-30
この状態で一晩放置
特に変化なし
タッカーで固定。ポリエステル布を張る場合は船首と船尾をあらかじめ縫っておき引っ張りながらフレームに被せるが塩ビシートはそれほど丈夫では無いので皺を伸ばしつつ張って行く
船首船尾はこの上から覆うようにシートをもう一枚張る
少し皺が残った。この部分はストリンガーには接していない。収縮させることはできないのでこのまま
この辺も
タッカーで固定してから余分なシートを切り取る
針は大量に使う
2018-01-31
船首。デッキ側のほうが皺になりやすかった
船尾
コクピット前側。ここは凸形状になっているのでシートを折る必要があった
コーミングを取り付け。大きすぎるような気もする。この状態で9.75kg。背もたれが無い
船尾側が少し太い形状
2018-02-02
3カ所ほど接着が剥がれている。木材の表層が剥がれるように取れているので接着強度の問題ではなく接着面積が小さすぎたためだと思われる。全箇所ビス止めしておくべきだった。ストリンガーは始点と終点以外はビス止めしていない
2018-02-04
背もたれに曲げ癖を付けたら折れた。元々シナベニヤの中間層がここで切れていた
船首、船尾はこれで防水。建築用の防水テープ。効果は不明。不織布にガムテープと同じ粘着剤が多めに塗ってある感じの物
側面は紺色のガムテープ。塩ビシートを接着剤で貼り付けるほうが良いと思われるがシート張替えの時に取る必要があるので手抜き
2018-02-05
背もたれの折れた部分は切り取った。これで一旦完成。浮かべてから細部を決める
パドルの軸を製材。薄切りにして
節を取り除く。斜めに切ってつなぎ目が重ならないようにする
2018-02-07
貼り合わせ。半割の棒を左右別々に作るのでこれを4本作る
テストする場所の調査。ここが一番近い。入間川ドレミファ橋。浅いので浮かべてみる実験しか出来そうもない
飯能河原。ここも浅い
ここはかなり広い。自宅からは10kmある
2018-02-08
実験用の手抜きパドルも作る
短かったので接合。節だらけなので無理をすると折れる
2018-02-09
タイトボンドで接着。後からホットボンドで接合面周囲を塞いで防水する
こんな形状。軸は34x30mmの角を1/2インチで丸めた形状
長さは2.2m。重さ1.05kg。軸の左側7割が栂なので重い。右は松だと思う
2018-02-10
塗装
雨水タンクから水を移してテスト。体が硬いのでもう少し膝を立てて体育座りに近い体制で乗りたいがコーミングの前縁が低くて無理。膝を立てないと腰に負担がかかる。5秒なら立てる程度の安定性がある。座った状態から立つのはたぶん無理。ガンネルが浸かるほど傾けると復元力が無くなって回転する
2018-02-15
川でテスト。行きたい方向へ行けない。左に曲がり癖があるような気がする。しばらくテストを続ける
背もたれのストラップを少し上に移動
2018-02-20
前回より深い下流でテスト。行きたい方向へ行けない現象はあまり変わらず。曲がり癖は水深の影響を受けている可能性大。たぶん浅いほうへ曲がる。着座位置を出来るだけ後ろにすると癖は少し改善する。流れがある場所では断面形状が全体的に全部同じほうが良いのかもしれない。船首船尾が水に突き刺さっている感じで向きが変わってしまったときの修正がやりにくい
YouTube動画 making a skin-on-frame kayak part2 カヤックの製作その2
2018-02-22
ガムテープの代わりに接着剤で塩ビシートを張ってみた。船首船尾だけはこのほうが仕上がりが良い。側面はぶつけるので修理のやりやすいガムテープが良い
修理のためシートを剥がす。16カ所も接着剤が剥がれていた。木材のねじれが戻ろうとする力により剥がれている。剥がれた場所はひねりの強い場所に集中している。1カ所剥がれると同一ストリンガーの次の接合箇所が剥がれる。ほぼ1本丸ごと剥がれているストリンガーもあった
シートは0.9kg
ポリエステルメッシュに対して斜めに打ち込むとシートを引っ張るだけでステープルも抜ける。網目と平行に打ったものはシートが切れてステープルは船体側に残りやすくなる
剥がれを直して全箇所ビス止め。シートを張りなおして再度川でテストする。接着剤の剥がれによって船体形状が若干変わっていたはず
2018-02-26
かかとを置く場所に板を入れた。固定はしていない。挟み込んであるだけ
2018-02-28
張りなおした。前後方向に強く引っ張るとひねりの強い船首側のシートが浮いてしまうので今回は断面方向(左右方向)だけに張力を加えて張った。シートが浮いていると水圧で船体形状が変化する可能性がある。これで曲がり癖が出るようなら作り直し
2018-03-02
川でテストしてきたが風が強く風見鶏に乗っている感じ。麦わら帽子が風で飛ぶ強さ。風の影響で若干波があるので船が柔らかいことが分かる。川の流れに対して横向きの風なので真っ直ぐ進めない。必ず船首か船尾のどちらかが風上に向く。曲がり癖は風のため分からず。前後逆に乗り込んでも傾向は変わらない。船尾を前にしたほうが若干癖は小さくなるが抵抗が大きい。川幅方向へは移動しても景色が流れないので速度が分からない。水洗いは必要。川岸にはボウフラの抜け殻が浮いているので船体を引き揚げる時付いてくる。次回は湖でテストしてみる
一か所割れている。ビスが太すぎたのと乗り込むときの負担が大きいためと思われる
2018-03-03
テスト出来そうな場所を下見してきた。白丸ダム。多摩川の途中をせき止めた湖。橋の近くに町営の無料駐車場が有りそこからこの岩場まで担いで運ぶ必要がある。まだ気温が低いせいかカヤックに乗っている人が2人だけ。湖は川と違って高低差が大きい。途中の階段もかなり急で重くて長い船は不適
橋から岩場を見る。岩場は国道から橋を渡って左にあるが右にある遊歩道から橋の下をくぐって降りていく。遊歩道と書いてある看板もあるが本来は湖管理用通路らしい
2018-03-04
湖でテストしてきた。窪地であるがそれなりに風もあった。真っ直ぐ進めない状況は変わらず
使い物にならないというわけではないが乗っていて面白くないので作り直すことにする
改良点
・風の影響を小さくするため船体を平たく低くする
・安定性は十分なので幅を5cm小さくする
・体を船体に固定する必要がある
・船体が柔らかいのでデッキ側を強化する
・船首、船尾のV字角度を少し大きくする
・船体の歪みを小さくするためストロングバックに船体フォームを固定して組み立てる
真っ直ぐ進めない原因はたぶん全部が効いている
他には
・コーミングの前縁の左右が出っ張っているとパドリングの邪魔になるので低くするか凹ませる
・運びやすいようにコーミングの幅を狭くする。カヤックをかぶって肩の上にコーミングが乗ると運びやすい
・岩場にぶつけると削れて穴が開くので内側を塩ビシート外側を帆布の2重構造にする
外側は引き裂き強度を上げるため防水加工はしない
・艇長はそのままか長くする。長くすると車内積載は不可になる
試作を複数作るなら現在の工法は手間がかかりすぎる
3次元CADを使うと設計の手間が増えるので角度切りは止めホットボンドでごまかす工法にする
2号艇ではたぶん完成しない
岩場の直ぐ先に階段がありそこからも乗り込める。水位は日に40~50cm変化しているようで苔が生えて滑りやすい。日曜なのでカヤックスクールらしき集団が2組、他にも10人程度。カヌーは少ない。ほとんどがカヤック。ゴムボートやSUPという立ち乗りする巨大なサーフボードが数名。本気を出すとハードなスポーツになるが緩く遊ぶだけなら体力や運動神経不要なので年齢層はかなり高め。町営の駐車場はすいている。湖にいる人数と合わないので民営の施設を使っている人が多いのだと思う
ページが大きくなりすぎたので2号艇は別ページ