デジタル調光器キットの作り方

AC100Vデジタル調光調速器キットの作り方

注意!!
・60Hzでのテストは実施されていません。60Hzの地域の方はバグがあった場合オシロスコープを持っていないと問題の原因が分かりません
・AC100Vの回路なので感電に注意してください
・5V電源の弱電回路は半田付け忘れで壊れることは殆どありませんがAC100Vの回路は半田付け忘れで壊れることがあります
・部品の向きを間違えて取り付けると簡単には取れません
 この場合部品を破壊して基板から取り外します。基板は最も高価な部品です

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 仕様
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・長時間運転可能な機器は400Wまで
 10数秒の短時間であれば1kw可能
 付属のヒューズが10Aなので1kw以上でヒューズが飛びます
 長時間の大電流運転はヒートシンクが小さいため過熱します
 基板のパターンは600W程度までが限界です
 限界の小さいものから順に並べると以下の通りです
  ヒートシンクのサイズ 基板の配線パターン ヒューズ
 グラインダー等直流整流子モーターは無負荷の時はあまり電流が流れません。600Wのグラインダーの無負荷電流は1A(=100W)程度です
・制御可能な工具
  -グラインダー等整流子モーターの電動工具
  -白熱電球
  -半田鏝
  -ハロゲンヒーター 
・ヒューズはこの装置と負荷の間に入っているためヒューズが飛んでも7セグメントLEDの表示は消えません
・動作モードは3種
  -モーターモード:
    ・通常の調光器と同じ位相制御
    ・整流子モーターや白熱電球にはこのモードを使う
    ・半田鏝やヒーターに使うと小さい音で「ジー」と鳴る
    ・5%単位で出力増減
  -ハロゲンヒーターモード:
    ・半波単位で出力を間引いて制御
    ・細かい出力制御はできず 6段階に出力制御 0%-20%-33%-50%-66%-80%-100%
    ・ゼロクロス点で出力をON/OFFするのでヒーターが鳴らない
    ・ハロゲンヒーターでは点滅が若干気になる
  -半田鏝モード:
    ・1サイクル単位で波形を間引いて出力制御
    ・ニクロム線ヒーターのようにゆっくりした間欠制御でも問題ない機器用
    ・5%単位で出力増減
    ・ゼロクロス点で出力をON/OFFするのでヒーターが鳴らない
    ・白熱球をこのモードで制御すると点滅してしまう。整流子モーターでは突入電流を流し続けることになるので工具が痛む

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 使い方
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・電源投入直後モーターモードとハロゲンヒーターモードでは出力がゼロになるためエンコーダーを回さないと機器は動かない
・エンコーダーは右回しで出力増、左回しで出力減
・半田鏝モードでは直前の出力値が記憶されるため再度電源を入れると前回の出力値で動作し始める。うっかりーモーターをつなぐといきなり回り始めるので注意
 他のモードに変更した後に半田鏝モードに戻ってきたときも出力値は記憶されている
・電源を入れると7セグメントディスプレイに
   周波数 50H:50Hzの意味、60H:60Hzの意味
   動作モード
   出力%
 の順番で表示される
・半田鏝モードではエンコーダーの軸を押すと(エンコーダーはプッシュスイッチにもなっている)30秒間だけ出力100%になる
 表示は残り時間をカウントダウンする
 カウントダウンの途中でエンコーダーを回すか軸を押すとカウントダウンは終了し出力は元に戻る
 これはベタパターン等熱の逃げやすい箇所の半田付けを想定した機能

=====モード切替方法=====
1.エンコーダーの軸を押し込みながら電源を入れる
2.エンコーダーを回す
   右でも左回しでも良い
   -0-:モーターモード
   HEA:ハロゲンヒーターモード
   SOL:半田鏝モード
3.電源を入れなおすかエンコーダーの軸を再度押すと動き出す


2017-05-04

PICT4007.jpg

部品レイアウト。完成したら赤↓(プラス)、白↓(マイナス)間の電圧を計測し5VならICをソケットに挿して動作確認する。動作確認は白熱電球や半田鏝等ワット数の小さい機器が良い

brd.png

裏面

PICT4013.jpg

部品表。出力側(機器を接続する側)のコードはAC100Vコードを切って使用してください

buhinhyo.png

ヒートシンク(アルミ板)の穴あけは基板に部品を取り付ける前に基板をガイドにして穴あけします。基板はケースの中で若干動くのでネジで仮止めしながら4カ所穴あけします

R0034413.jpg

セロハンテープで仮固定

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ケースとヒートシンクを同時に穴あけ

トライアックは裏面。

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シリコングリースを塗ってください。キットにグリースは付属していません

R0034428.jpg

ケースに入れたところ

R0034520.jpg

裏側

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トライアックはアルミ板に直接接触している必要があるためケースには大きな穴をあけます

R0034425.jpg

このキットで一番難しいのはトライアックの位置決めです。アルミ板ヒートシンクとトライアックは密着している必要があります。半田付けしてしまうと動かなくなるので以下の手順で半田付けします
1.足を曲げてトライアックを基板に挿す
  何度も曲げなおすと折れます
2.基板をケースに入れてトライアック固定穴をあける位置に印をつけアルミ板に穴を開ける
3.トライアックをアルミ板にねじ止めする
4.トライアックを半田付けする

R0034419.jpg

集合抵抗の向き

R0034509.jpg

モーターモードの出力

ADS00029.png

出力5%

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出力30%

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出力50%

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出力80%

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出力100%

ハロゲンヒーターモードの出力

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出力20%

ADS00018.png

出力33%

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出力50%

ADS00020.png

出力66%

ADS00021.png

出力80%

半田鏝モードの出力

ADS00014.png

出力5%

ADS00015.png

出力30%

ADS00016.png

出力80%

ご参考の回路図等
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
triac_mbasic.zip mikroBasic プログラムソース一式 キットのICには書き込み済みなのでご参考です
AC100V_triac_rev2_FPCB.zip EAGLE プリント基板CAD EAGLE V4.15以上用
triacsch.png PNG 回路図