FC2ショッピングカート試用
FC2の無料カートシステムが使えそうなので実験
現在使用しているカートシステムはおちゃのこネット。おちゃのこは有料
使えそうなら、おちゃのこネットからFC2へ移行する <-(追記)移行しました
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ネットショップに必要な機能
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・注文があったときメールが飛んでくる
発生回数は少ないがネットショップサーバーに障害が発生したときに必要
1.注文する
2.代金を振り込む
3.サーバーに障害発生
4.メールが飛んできていないと注文者への連絡や発送がサーバー回復まで出来なくなる
サーバーデータが障害により消失した場合は注文者からクレームがあるまで対応不能となる
実際に発送するのは入金があったときなので障害時以外には余り重要では無い
振り込みがあると銀行からメールが飛んでくる。一部の銀行では出来ない、有料のところもある。
振り込みメールが無料で出来る銀行
ゆうちょ銀行
ジャパンネット銀行
楽天銀行(旧e-bank銀行)
出来ない銀行
三菱東京UFJ
有料の銀行
三井住友銀行
・商品の階層登録
メインカテゴリ、サブカテゴリの2階層あれば良い
・宛名ラベル印刷のための注文情報ダウンロード機能
これが無いと宛名を手書きしなければならない
・商品が購入されると自動的に在庫数が減少してくれる
小さなネットショップではこの機能があることが在庫管理における必要かつ十分な条件
・商品説明にURLリンクが貼れること
ブログなどへのリンクが張れるとより詳しい商品説明が出来る
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FC2では出来ないこと(おちゃのこネットでは出来る)
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・カテゴリそのものに説明を付けること
・商品コードが設定できない。商品番号という連番が振られるだけ
・メールアドレス間違いの時メールが送信できませんでしたという内容のメールが飛んで来ない
・注文をキャンセルしても在庫数が増加しない
・注文された情報の編集が出来ないので購入商品の追加が出来ない
(たまにXXも追加購入したいという連絡がある)
・注文をキャンセルすると復元できない。注文情報は完全に消える。
おちゃのこの場合はキャンセル済みとして残る
・注文確認メールの再送が出来ない
再度注文し直してもらう等、運用方法で回避するしかない。注文400件に1回程度の頻度で発生する。
・入金確認メール、発送確認メールの送信日時のログが残らない。管理者向けにもBCC送信できない。
メールを送ったことだけは記録が残るが、いつ送ったのかまでは残らない。
(追記)この機能は改善された。もしかしたら最初から有ったのかもしれない。画面の一番下に操作履歴が残る。
・メールアドレスは別途取得する必要がある。カートシステムとドメイン名が異なってしまうので少しかっこわるい。
FC2には無料メールは無い、月額¥1500のレンタルサーバーにメールが付属している。
このレンタルサーバーに「zen cart」という無料カートシステムがある。機能はFC2カートとは異なる。
使用していないので詳細は不明。メニュー階層は2階層以上に出来るようだ。
zen cartはWebの開発知識があって本格的なネットショップを目指すときの選択肢の一つ
FC2はオークションの次のステップとしてのネットショップ、おちゃのこはBtoC
個人がネットショップを始める最初のステップならFC2、企業としてネットショップをやりたいならおちゃのこネットという感じ
売り上げが年数百万円のレベルならFC2でやっていける
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FC2の方が良いところ
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・無料なのにかなり使える
・全体的に出来ることがシンプルで分かり易い。
・在庫数変更が容易。
おちゃのこは在庫数確認画面が非常に見にくい。問い合わせたが変更予定は無いらしい。
・機能改善要望のフォーラムがある。海外製のソフトでは当たり前なのだが日本でこれをやっているところは少ない。
おちゃのこにもあるがなれ合い掲示板方式なので機能改善を目的としていない
FC2は機能改善頻度も高い
・商品のサムネール画面に簡単な商品説明が入れられる
・CSS等Webの仕組みに詳しければ画面の体裁をかなりいじれる
おちゃのこネットは提供されているテンプレートをそのまま使用する方が無難
・電話番号を「特定商取引に関する法律に基づく表示」ページに直接掲載しなくても良い
おちゃのこは掲載が必須となる。詳しくはここから50~60行下を参照。
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FC2の問題
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・サーバーの負荷が高い感じ。
FC2の一番の問題はたぶんこれ。無料なので止む無し。
PM10~PM11頃は気になるが、それ以外の時間帯では殆ど「おちゃのこ」と変わらない感じ
試用初期はかなり遅かったが、7/1現在では殆ど気にならない。商品登録数やアクセス頻度によって変わるのかもしれない
・商品名のURLがカテゴリに依存している。
商品を別のカテゴリに移動すると商品のURLが変わってしまう。
商品間の相互リンクがあるときに問題になる
・受注管理画面に購入商品のリンクが無い
商品が多くなってくると商品名や商品番号だけでは「どんな商品だったっけ?」となる
このときLINKが無いとちょっと不便
商品名だけが頼りなので購入者にもショップ経営者にも分かり易い商品名にする必要がある
・発送方法が1種類しか選択できない
多くのネットショップが送料一律なので大きな問題では無い
(追記)これは改善された
・注文がキャンセルされても自動的に在庫数が元に戻らない
・パスワードがネットショップ管理者から見える。
そもそもパスワードは管理者から見える必要性が無い。
多くの(まともな)ショッピングカートシステムでは管理者からもパスワードは暗号化されていて見ることが出来ない。
おちゃのこネットも昔は見えていた。今は見えなくなっている。
(追記)この問題は 2012-10-23に改善された 現在は見えなくなっている
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ネットショップを5年間やってみたまとめ
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・評価、メールでの住所交換、振込先の連絡などが不要でオークションより遙かに手間がかからない
感覚的にはオークション1件とネットショップの商品10件と同じ
・宛名ラベルの印刷を自動化してしまうと発送の手間を大幅に削減できる
・レターパック発送はタックシールが宛名ラベルとして使用できる
レターパックのラベルから電話番号を取り除けば定形外郵便の発送ラベルになる
ブラザーのQL-550は安くてお勧め。耐久性も十分。
・運送会社がラベル印刷プログラムを無償配布しているのでカラープリンターがあれば宛名ラベルの手書きは避けられる
住所を書き間違えると不着事故に繋がるので出来るだけ機械化することが望ましい
・商品のクレームは殆ど来ない
当方のネットショップで多かった物
1.部品の入り数不足
これはキットという商品の性格上やむなし
2.商品を購入したが組み立て説明書が入っていない
商品説明を読まずに購入してしまうケース
これが殆ど。
・定形外郵便で商品を発送しても不着事故は殆どあり得ないと思って良い。
今まで発生した問題
1.商品が届かないという連絡
例外なく連休明け。当方は定形外郵便を使っているが定形外郵便は連休を挟むと配達が遅くなる
郵便受けの下に落ちていたというのもあった
2.不在で配達できずに返送されてきた
定形外なので不在でも発送できるはずだが、長期不在だと郵便受けが満杯になって配達できなくなる
この場合、郵便局からは「郵便受けが満杯」という連絡は来ない。届けられなかったという紙が貼り付けられた現物が返送される
(追記)不着が発生。郵便局に調査依頼をすることは可能だが宛名ラベルが剥がれていた等で発送も返送も出来ない物に限られる
この一件に限り再送したが、今後は発送前に写真撮影して確かに梱包発送したことを確認できる物を残して再発送はしないことにした
・定形外郵便で発送すると送料実費が貼ってある切手の額面でわかる
たまに送料と貼ってある切手の額面が違うというメール返信が来る
送料は一律¥240にしてあるのだが¥120切手が貼ってあったりすると、それが気に入らないらしい
送料というのは販売店が発送にかける見かけの費用のことであって「運送会社に支払っている金額」のことでは無い
販売価格に送料の一部を上乗せすることも出来るし、実際の運賃より安く送料を設定して遠方の顧客を優遇することも出来る
ネットショップの販売戦略とか方針のようなものと理解するのが正しい
・特定商取引法では電話番号や住所をネットショップ上に表示することは必須では無い。
個人が副業としてネットショップをやる場合に電話番号を公開すると
-セールスの電話がかかってきてしまう
-電話機が携帯電話1台だけの場合、本業の勤務時間中に副業の電話がかかってきてしまう
この2点が問題
住所、氏名、電話番号をは購入者の要求に応じて公開すれば良いことになっているので、
注文確認メールに電話番号を入れておくようにすればセールス電話は回避できる。
詳しくは http://www.no-trouble.go.jp/#1232088015221
ネットショップのレンタルカートシステム上、電話番号の表示が必須となっている所(おちゃのこネット等)と
非表示(FC2ショッピングカート等)に出来るところがある。おちゃのこネットの場合、予期せぬ時間帯に電話がかかってくることを防ぐ方法は無い
FC2はこのことに柔軟に対応できる仕組みになっている
・インターネットバンクは意外と使われていない
ネットバンクなら遅くとも翌日のAM9:00までには振り込まれるはず
ネットバンクと思われる物は全体の3割しか無い。扱っている商品によって購入者の年齢層は異なるので、この割合も変わるはず。
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購入者視点での注意
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・カートシステムを採用している場合、購入者が振り込み連絡をすることは無駄
振り込みましたという連絡は必ずしも振り込まれていないことを意味するので発送できない
この確率はそんなに小さくない
・既存の注文に新規に商品を追加することは非常に面倒なので全品キャンセルしてから再注文する方がショップにとってはありがたい
キャンセルすると商品在庫は自動的に元に戻るシステムの方が多い。商品を一つ追加するのには3分程度の手間が必要だが全品キャンセルは3秒で出来る
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移行してみたまとめ
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・商品の移行はすごく面倒
100商品で5~6時間かかった。機械的移行なら簡単だがついでに直しておきたくなる箇所が多数発生する。
・ポイント制を導入していなくて良かった。導入していたら顧客情報まで移行する必要が発生した。
・移行後の注文数は特に変化無し。