2011-11-16
完成するとこうなります。キットなので部品を所定の場所に半田付けするだけで完成します。スイッチは基板に直づけです。
スケールの配線はこの写真を参考にして下さい。一番左から順番に 電源マイナス、信号データ(青線)、信号クロック(白線)、電源プラス(1.55V)の順番で並んでいます。このスケールは例外で電源プラスがどこにも繋がっていません、このような場合は電池ボックス内の端子に電源線を繋ぎます。
このキットはDROキットとは以下の点が異なります
当キットの方がダメなところ
・グラススケールは使用できません
・LEDが小型です
・ノイズには弱い設計です。無段変速機能(インバーター)の付いている工作機械ではノイズの影響で動かない確率大です。
ノイズの影響を受けたときは工作機械の金属部分とノギスを絶縁してみて下さい。
・部品点数が多いので基板部分の組み立てはむしろこちらの方が面倒です
(半田付け箇所の総数はこちらの方が2割程度少なくなっています)
・コネクターを使わずにケーブルが直結されているので動かなかったときの問題判別が面倒です
・スイッチが基板に直づけなのでケースに入れるときに工夫が必要です
当キットのほうが良いところ
・安価です
大きさの違い。小型版は10万円以下の小型機械向きのサイズです。
メイン基板。LED1はパイロットランプです。ねじ穴の位置はタカチのプラスチックケースSS-N125Gに合わせてあります。
・オレンジ色の箇所には部品を取り付けません。これはICを基板から取り外さずにプログラムを書き込みするための端子です。
プログラムは書き込み済みなのでここに部品を付ける必要はありません。付けても問題ありませんが邪魔になります。
・赤枠内は確実に半田付けして下さい、半田付け不良があると問題判別が難しい箇所です。
一番左の10μF25Vは10μF16Vの電解コンデンサ(黒い円柱形の部品)を取り付けます。それ以外はこのイメージの通りです。PIC_ICSPには何も取り付けません。ICを基板に実装したままの状態でプログラムを書き換えるための物です。
電源周りの配線。黒い円柱形の電解コンデンサは手前側がプラス、奥がマイナスです。
LED基板。取付向きに注意して半田付けして下さい。半田付け不良は余り気にする必要はありません。不良があると
・LEDの1セグメントだけ点灯しない。
・特定の桁だけ点灯しない。
・スイッチを押しても反応しない。
といった分かり易い症状が出るので不良箇所はすぐ解ります。メイン基板とLED基板を連結しているコネクターの半田付け不要でも同様の症状になります。メイン基板もLED基板も部品の取付向きさえ間違えなければ半田付け忘れや半田付け不良でで回路が壊れることはありません。
LEDを取り付けると2枚の基板を連結するピンヘッダーの半田付けがやりにくくなります。赤いスイッチの基板から突き出た足は切り落として下さい。電源ジャックと干渉します。
LED基板裏面にはピンヘッダーを半田付けします
ピンヘッダー、ピンソケットを半田付けするときはこのように2枚の基板を合わせてから半田付けして下さい。基板の穴が若干緩いのでメイン基板とLED基板を別々にした状態で半田付けしてしまうと合わなくなります。
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使い方
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スイッチの機能:
・赤ボタンを1秒以上長押しすると表示が ゼロ になる。
・白ボタンを押すと現在の表示値が1/2になる。
再度白ボタンを押すと元の値に戻る。
表示値が1/2になった後にスケールを0.1mm以上動かすと元の値には戻らない。
この機能はワークの中心を出したいときに使用する物。
表示:
・1m以上のスケールではマイナス符号が桁あふれで表示されなくなるため最終桁の小数点が点灯します。
例)
「-1234.56」は「1234.56.」と表示されます。
設定:
設定をしないと動かないノギスもあります。(STEP4参照)
旋盤の縦送りや符号が気になる場合ここで設定が必要。
この2つのケースに該当しなければ設定は不要。
STEP1.赤ボタンを押したまま電源を入れると設定モードになる。
かなり長い時間(4秒程度)押し続けなければなりません。
表示は1秒間だけ「SEt」になる。
STEP2.*********** 符号の設定 ***********
LEDの表示は数字の8が左もしくは右に移動していく表示になる。
赤ボタンを押すたびに「8」の移動方向が交互に切り替わります。
もし、スケールを移動させたときの値の増加方向が逆であったなら、赤ボタンを押して
最初に表示されていた物と違う移動方向になったときに、白ボタンを押す。
変更が不要であるときは、最初と同じ状態の時に(=赤ボタンを押さずに)白ボタンを押す。
白ボタンを押すと設定が保存され1秒管だけ「SAVE」と表示さる。
STEP3.*********** 2倍表示の設定 ***********
LEDの表示は「------」となっている。
赤ボタンを押すたびにLEDの表示が「------」と「doUbLE」に交互に切り替わる。
もし、表示値をスケール移動量の2倍にしたいなら、「doUbLE」と表示されているときに
白ボタンを押して設定を保存する。
STEP4.*********** ノギス種類の設定 ***********
LEDの表示は「20bit 」となっている。
赤ボタンを押すたびにLEDの表示が「20bit 」「diScon」「24bit 」「bcd 」に切り替わる。
この項目はノギスから送られてくるデータの種類を選択するもの。
種類が合っていないと表示される値がデタラメになり表示がちらつく。ノギスのメーカーによりちらつき程度は様々。
計測器を持っていない限りどれで有るかは解らないので、正しく表示されないときはこの値を変えて試してみるしかない。
「24bit 」 <-アゴなしのノギスはたいていこれ。
「bcd 」 <-DROとして使用することを想定していない物があります。
5分程度で省電力モード(液晶表示が消灯する)になり、このときノギスから送られてくる
計測値が変化する物があります。
正しく動く物もあります。
「20bit 」 <-オークションで入手できるアゴの付いている普通のノギスにこのタイプの物が多い。
初期出荷状態ではこれに設定されています。
「diScon」 <-スケールを繋がないときはこの設定にする。
最下位桁のドットだけが点灯します。
白ボタンを押して設定を保存する。
設定を完了したら一端電源を入れ直す。
設定モードには設定の取りやめ機能は無い。
エラー:
ノギス型スケールは電源のON/OFFを激しく繰り返すと、固まってしまうことがあります。
このとき表示は「 E」になります。スライドさせてもノギスの液晶表示も動かない状態です。
こうなった時は電源を切ってから30秒ほど経過してから電源を入れて下さい。