周波数カウンタ

周波数カウンターを購入
 ・機種  A&D AD-5184
 ・購入先 秋葉原ラジオデパート1F 東映無線 ¥39800
 ・測定モード
   ・周波数
   ・周期
   ・トータルカウント数 <-表示値がどんどん増えていくだけ
   ・RPM
  結局、1つのものを違う表示形式で表しているだけ
 ・ゲートタイム 最大10秒
   長ければ有効数字が大きくなるが一定周期の中で周波数が変動しているとそれは解らない
 ・入力インピーダンスは1MΩとあるがちょっと違うような気がする
  カウンターを繋ぐと波形が変化することをオシロスコープで観測できる
 ・付属品
   ・ヒューズ
   ・BNCケーブル <-両端がBNCのケーブルなので役に立たない


2010-02-10

スイッチの数は計測器にしては少ない。ファンクションジェネレーター一体型だともっとたくさんある。当方の工作ではファンクションジェネレーターも周波数カウンターも使用頻度は多く無い。アジレントテクノロジー他計測器メーカーの高級品は20万円程度。カタログを見ると精度が1桁違う。ファンクションジェネレーター一体型の物はこれの5倍程度精度が落ちる。使ってみた感じではもう一桁精度が落ちても十分実用的な気がする。

PICT1803.jpg

ファンクションジェネレーターと一体型の物ではない。単機能のカウンター。

PICT1808.jpg

通常は下側を使う。上は入力が3V以上有ると壊れる

12.8MHzのKTXO-18Sの周波数を計測してみた。

PICT1769.jpg

KTXO-18S ¥200

PICT1768.jpg

ものすごく精度がよいと一瞬思った

外側のケースを指で触って暖めると周波数が変わる。容器の内部にある一部の素子だけ先に加熱されるのでこんな計測をしても意味が無い。むき出しのまま自転車のスピードメーターとして使えばこれくらい過酷な環境になるが... 直射日光で加熱されたり強制空冷されたり。

PICT1773.jpg

指で暖める

PICT1781.jpg

通電してしばらく放置

この周波数カウンターの問題かプローブ(付属品ではない)の問題か不明だがカウンターで触ると波形が変わってしまう。デジタル信号でもリンギングが大きくなる。

PICT1774.jpg

KTXO-18Sの波形

PICT1771.jpg

カウンターのプローブで触ると... 波形が崩れると実際の周波数の整数倍を表示してしまうことがある。

11.776MHzの水晶発振子の周波数を計測してみた
 11.77620MHz
 11.77597
 11.77629
 11.77612
 11.77618
 11.77625
 11.77619
 11.77625
 11.77617
 11.77623
となった。確かに11.776MHzだ。周波数が半端な事を気にしなければ安いしお買い得か。

PICT1762.jpg

秋月で安売りしている11.776MHzの発信器

PICT1758.jpg

ばらつき誤差は0.003%程度。温度によっても変わるので誤差は2,3倍と見ておいたほうがよい

水晶発振子の周波数も計測してみた。正確に20MHzなら 20MHz÷4÷16=312.5kHzとなるはず。

実測値。コンデンサは22pF
 実測[kHz] 換算値[MHz]
 312.49336 19.99957504
 312.49580 19.99973120
 312.49747 19.99983808
 312.49714 19.99981696
 312.49663 19.99978432
 312.49746 19.99983744
 312.49538 19.99970432
 312.49612 19.99975168
ばらつきは0.0013%

PICT1784.jpg

直接計測不能なので1,0,1,0...を出力するプログラムを作って間接的に計測

PICT1786.jpg

水晶は20MHz

コンデンサの容量による影響を計測してみた。

   実測[kHz] 換算値[MHz]
15pF 312.5096  20.0006144
20pF 312.5009  20.0000576
22pF 312.4976  19.9998464
30pF 312.4886  19.9992704

1pFにつき約110Hz変動する

PICT1792.jpg

15pF~30pFのコンデンサ

セラロックの精度についても計測してみた。水晶より劣るが誤差は0.15%。計測方法は上記同様に間接計測。

 実測[kHz] 換算値[MHz]
 312.5771  20.0049344
 312.4076  19.9940864
 312.6312  20.0083968
 312.5611  20.0039104
 312.8294  20.0210816
 312.6486  20.0095104
 312.5690  20.0044160
 312.6753  20.0112192
 312.7652  20.0169728
 312.3697  19.9916608

温度により大分変動する感じ。通電してしばらく放置すると周波数が大分変化する。ムラタのホームページにセラロックの誤差は±0.5%とあるが実際はもうちょっと良い。

PICT1804.jpg

20MHzのセラロック。300個程度あるうちの10個を抜き取って計測。