2010-02-10
スイッチの数は計測器にしては少ない。ファンクションジェネレーター一体型だともっとたくさんある。当方の工作ではファンクションジェネレーターも周波数カウンターも使用頻度は多く無い。アジレントテクノロジー他計測器メーカーの高級品は20万円程度。カタログを見ると精度が1桁違う。ファンクションジェネレーター一体型の物はこれの5倍程度精度が落ちる。使ってみた感じではもう一桁精度が落ちても十分実用的な気がする。
ファンクションジェネレーターと一体型の物ではない。単機能のカウンター。
通常は下側を使う。上は入力が3V以上有ると壊れる
12.8MHzのKTXO-18Sの周波数を計測してみた。
KTXO-18S ¥200
ものすごく精度がよいと一瞬思った
外側のケースを指で触って暖めると周波数が変わる。容器の内部にある一部の素子だけ先に加熱されるのでこんな計測をしても意味が無い。むき出しのまま自転車のスピードメーターとして使えばこれくらい過酷な環境になるが... 直射日光で加熱されたり強制空冷されたり。
指で暖める
通電してしばらく放置
この周波数カウンターの問題かプローブ(付属品ではない)の問題か不明だがカウンターで触ると波形が変わってしまう。デジタル信号でもリンギングが大きくなる。
KTXO-18Sの波形
カウンターのプローブで触ると... 波形が崩れると実際の周波数の整数倍を表示してしまうことがある。
11.776MHzの水晶発振子の周波数を計測してみた
11.77620MHz
11.77597
11.77629
11.77612
11.77618
11.77625
11.77619
11.77625
11.77617
11.77623
となった。確かに11.776MHzだ。周波数が半端な事を気にしなければ安いしお買い得か。
秋月で安売りしている11.776MHzの発信器
ばらつき誤差は0.003%程度。温度によっても変わるので誤差は2,3倍と見ておいたほうがよい
水晶発振子の周波数も計測してみた。正確に20MHzなら 20MHz÷4÷16=312.5kHzとなるはず。
実測値。コンデンサは22pF
実測[kHz] 換算値[MHz]
312.49336 19.99957504
312.49580 19.99973120
312.49747 19.99983808
312.49714 19.99981696
312.49663 19.99978432
312.49746 19.99983744
312.49538 19.99970432
312.49612 19.99975168
ばらつきは0.0013%
直接計測不能なので1,0,1,0...を出力するプログラムを作って間接的に計測
水晶は20MHz
コンデンサの容量による影響を計測してみた。
実測[kHz] 換算値[MHz]
15pF 312.5096 20.0006144
20pF 312.5009 20.0000576
22pF 312.4976 19.9998464
30pF 312.4886 19.9992704
1pFにつき約110Hz変動する
15pF~30pFのコンデンサ
セラロックの精度についても計測してみた。水晶より劣るが誤差は0.15%。計測方法は上記同様に間接計測。
実測[kHz] 換算値[MHz]
312.5771 20.0049344
312.4076 19.9940864
312.6312 20.0083968
312.5611 20.0039104
312.8294 20.0210816
312.6486 20.0095104
312.5690 20.0044160
312.6753 20.0112192
312.7652 20.0169728
312.3697 19.9916608
温度により大分変動する感じ。通電してしばらく放置すると周波数が大分変化する。ムラタのホームページにセラロックの誤差は±0.5%とあるが実際はもうちょっと良い。
20MHzのセラロック。300個程度あるうちの10個を抜き取って計測。