2010-01-11
最大60個の白色LEDを30mAで点灯させることが出来る。主な用途は大型の液晶ディスプレイのバックライト。リニアテクノロジー製品はデータシートが日本語化されている物が多く、このドライバーも日本語のデータシートがある。
リニアテクノロジーLT3598。裏面に端子(GNDに繋がっている)がある
秋月電子の変換基板を使用したがパターンの位置が合わない。ピン間は許容範囲内の誤差なのだが幅が不足している。半田ゴテの温度を低く調整し1本ずつ強引に半田ブリッジさせて配線。EAGLEのTSSOPパッケージのサイズを確認してみたがこの変換基板のサイズの方が特殊だと思われる。このICにはAE-SOT28変換基板が適当なのだがブレッドボードで使用することを想定していない基板なので使えない。
変換基板にLEDドライバーを載せた。足のピッチは0.65mm
1/6Wの抵抗と並べるととても小さい。
60個のLEDをドライブするときは最大30mAだが30個なら60mAまでいける...はずなのだがうまくいかない。コイルを使う物はブレッドボードだと上手く動作してくれないのはいつものこと。
OSPW5161Pを10個直列で点灯。電流は30mA。電源電圧は5VでもOK。
異種のLEDを使用したら飛んだ。ショートモードで故障。左の10個は日亜製。
2010-01-12
配線長を短くするためプリント基板のパターンを作った。TSSOP部品が有ると自働配線のグリッドを1mil程度にしないといけなくなるためPCが占有されてしまう。複雑な配線ではないが5時間近くかかった。当方のPCは6年ほど前の機種。自働配線をやるたびにもう一台PCが欲しくなる。
輝度は半固定抵抗で変更できるようにしてあるが、VRを使用するとLEDにかける電圧を小さくすることにより電流制限するので(たぶん)発光色が変化してしまう。色が変わらないように輝度調整するためにはPWMを使用するのが正解。もちろんこのドライバーはPWMにも対応している。
マス目の間隔は10mm
2010-01-19
同じような機能のMAX16807も取り寄せた。このICはデータシートの情報だけでは回路を組めない。評価キットの解説も併せて読む必要がある。こちらは最大電流55mA、LED数80個。MPUと接続すれば各LED列は個別に点灯/消灯を制御できる。
MAX16807
MAX16807の評価キットの回路図
2010-02-20
少量作ったTSSOP変換基板にLEDドライバーを載せた。
変換基板にMAX16807を載せた
変換基板は裏に大きな穴が空いていて放熱パターンに半田付けできるようになっている。
0.5mmの主力半田が無くなった。次期主力半田はアルミットのKR-19。半田ソムリエで無くとも臭いでKR-19と判るほど独特な臭いのするヤニが使われている。空になったスパークル半田のリールに巻いて使う。
2011-09-26
基板を起こしたので製作再開
ラミネーターを使うとPress-n-Peelでも微細パターンが可能
2011-11-07
点灯実験。思った以上にLEDドライバーが熱くなる。放熱を考慮した基板パターンになっていないので20mA流すと触れない熱さになる。放熱器要るんじゃ無いか?
秋月で一番安い白色LEDを60個並べた
電流はたぶん5mA程度。基板上のVRを回すと最大20mAになるように回路を組んである
2011-11-08
電源電圧を上げると流れる電流も少なくなって発熱が少なくなる。電源電圧5Vだと効率も50%程度に落ちる。電流が1.5Aも流れてICの性能ぎりぎり。
青みがかっているので赤い拡散キャップをかぶせてみたが減光が激しくて殆ど効果無し
流す電流を抑えないとダメみたいだ
2012-02-19
PWMによる調光。PWM周波数はちらつきが気にならないレベルにまで下げる。
2012-03-05
LTspiceにサンプルがあるので実行してみた。電圧を5Vに落としてもそんなに効率が落ちない。SPICEモデルが現物のLEDドライバーとずれているのか、それ以外の部品の設定値がおかしいのか。
サンプル回路。緑がLED電圧、水色がICの消費電力
ICの消費電力。これくらいならそんなに熱くならないはず。熱量はグラフが表示されている区間内の物なのでジュールとワットが一致しない。表示区間が1秒なら等しくなる。
大きい方がLTspiceの入門書。小さい方がスイッチングレギュレータの入門書。CQ出版の「スイッチングレギュレータ設計ノウハウ」も買ってみたが盛りだくさんすぎ。こちらの方が入門者向き。
2012-03-06
「シミュレーションはどうせ理想素子なんだろ」と思っていたら大間違い。SPICE上の素子は実際の素子に近い動作をするようにモデル化してある。これは電源電圧を-2V~30Vまで0.1V刻みで上げていったときのダイオードの両端子間電圧。本物と同じく曲線になる。プリント基板CADを使いこなせる人なら回路の入力に手間取ることは無いのでブレッドボードを使うよりずっと早く結果が得られる。
この抵抗を1kΩ~100kΩまで変化させたときの出力電圧はどのように変化するのか?といった解析なども簡単にできる。実験が面倒な周波数応答もパラメータを数個入れるだけで出来てしまう。SPICE上のリニアテクノロジー社製オシロスコープは無限チャンネルで周波数帯域も無限。プローブには静電容量はないしインダクタンスも無いので計測テクニックは不要。ファンクションジェネレーターやFFTアナライザーも付属している。無料で絶対に壊れることが無く校正も不要というものすごい仕様。