翼型スチロールカッター 制作:2004-??-??
半自動の発泡スチロールカッターです。ホームページを作る前の作品なので制作過程はありません。
装置の全景です。発泡スチロールの上には本を2冊程度のせて重しにします。発泡スチロールの後ろにあるのがニクロム線をピンと張った弓です。これに1.3A程度の電流を流して発泡スチロールを溶かし切ります。セロハンテープカッターは弓が動き出さないようにするためのストッパーです。本来は発泡スチロールの両サイドに翼型のテンプレートを貼り付けますが今回は切断速度の計測のために組み立てたのでテンプレートは付いていません。ニクロム線はそんなに熱くならないのでテンプレートは難燃材で無くてもかまいません。1mm厚程度の厚紙で十分です。厚紙で強度不足があるときは低粘度の瞬間接着剤をしみこませればOKです。
弓の両端をひもで引っ張る仕組みです。ひもは伸びない物がよいので釣り糸(PEライン)を使用しています。左の状態が切り始め、切り終わるちょっと手前の状態。アームが左側を軸に動くようになっていて軸の反対側に弓を引っ張るひもをくくりつけています。
左端と右端の拡大図。引っ張るための動力は重力です。ドライバーを数本袋に入れて重しにします。この状態では使われていない滑車がいくつか写っていますが、これは弓の幅を狭くして切りたいときや翼端の幅が狭くなっている翼を切るための物です。矩形翼(真上から見たとき長方形の翼)の場合は弓の左右を均等に引っ張ります。翼端が狭くなっている翼(テーパー翼)を作りたいときは一方のひもをアームの軸寄りに取り付けます。
テーパー翼を切るための滑車は好きな位置に固定できるようになっています。テーブルを占有しないように本体も取り外し式になっています。
弓は3本のバネで強く引っ張っています。弓の左右の木がしなるほどの強さです。
ニクロム線に流す電流は1.3A程度です。電圧が可変出来る電源があると便利です。上の弓の長さ(650mm)だと8V程度が必要です。ニクロム線はホームセンターで売っている電熱器用の物です。コイル上になっていますが、それを伸ばして使います。
弓は軽く後ろからゴムで引っ張っています。特に必要ありませんがこうした方がセットアップが楽なのです。電源装置からの電力供給はニクロム線をワニ口クリップ銜えただけです。電圧が可変出来る装置がない場合、クリップを銜える位置で温度を調整します。
切っているところ <−MOVIE ゆっくり切れるので動いているのかわかりにくい映像です。
若干筋がつきますが軽くサンディングすると消えます。
弓は分解できます。本体と合わせてもそんなに場所を取りません。