4爪スクロールチャック用生爪 作成:2005-05-17〜2005-05-28
スクロールチャックには生爪が標準で付属していたのですが、精度良く作られているため高精度を要求される物に使用します。精度の低くていいもの用にミガキ平角棒で生爪を自作します。とりあえず作成中のトランスのコアをつかむための物が必要になります。
素材はこれ。S45Cのミガキ平角棒。断面のサイズは25×30mm。
お手本を採寸して図面を書きました。
爪の長さは、まとめてそろえます。
硬い材料なのでバンドソーで切り落とせる部分はバンドソーで。それでもエンドミルはかなり痛みます。刃物の傷みを考慮すると材料費も含めて1セット¥2000程度かかります。
チャック側の形状です。タイトにはまりこんでいるのでそう簡単には外れてくれません。気軽に交換するわけにはいきません。
縦溝の荒削り
考え直して、2ずつまとめて削ることにしました。右が溝掘り完了の状態。
下穴をあけた後、最終形状を沈めフライスで削ります。
完成です。深い沈め穴のため形状は簡単ですが案外時間がかかります。穴あけだけでも5時間かかっています。懲りたのでもう作りません。
はめ込み部分は精度良く仕上がりました。軽く押し込むとはまる状態です。硬爪をこの後、使うので1つだけしか取りつけていません。必要な形状に削るのはちょっと後になります。
2005-12-25追記
とてもきつくはまりこんでいるのでマイナスドライバーでこじらないと外れません。ドライバーを差している部分に若干の隙間があるので左右から少しずつこじって外します。番号はマジックで書いただけです。
削ってない姿。大きいので回転すると中心部は吸い込み方向、周辺部は吐き出し方向のかなり強い風が起きます。細かいキリコは中心部に吸い込まれていきます。
薄い円盤を銜えるために爪の先端だけを削りました
爪を大きく広げたままスイッチを入れてしまい爪が抜けて旋盤の一番大切な部分にキズを付けてしまいました。峰の部分に2カ所、少し手前の斜面部分に1カ所の合計3カ所も傷が付きました。チャックを挿したままスイッチを入れるのと同様に危険です。キズはオイルストーンで10回程度軽く往復させるだけで平らになります。出っ張った部分が削れ終わった事は感触でわかります。へこんだ部分は直せませんが機能上問題ないはずです。