ダイスホルダー外径38mm用  作成:2005-04-17〜2005-04-21

以前作成した物は、外径25mmのダイス用です。今度は外径38mm用の物を作ります。M10あたりを境界にダイスの径は25mmと38mmに分かれるようです。


右が38mm径のダイス。左は25mm径。


素材はS45Cの黒皮丸棒です。...のはずだったのですが赤さびの発生したミガキ棒のようです。外側の皮が固くありません。外径を紙ヤスリで軽く磨いただけで地肌が見えました。黒皮同様、錆が飛び散って旋盤がかなり汚れます。削った後は掃除が必要です。



前回は芯押し台に差し込む方式にしましたが今回は径が大きいので芯押し台にかぶせる方式にします。芯押し台の軸(30mm)の大穴をあけます。下は14mmの下穴を16mmのドリルで拡大しているところ。ドリルの周囲をキリコが取り囲みます。旋削では自動送りを多用するのでS45CもSS400もあまり硬さの違いがわかりませんが、大径のドリルでの穴あけはドリルを送るハンドルの重さで硬さの違いがよくわかります。大きな材料が缶コーヒーくらいの熱さになります。たしかタンパク質が硬化するのは60度くらいなので、60度の物はずっとさわっていられないはず。たぶんそれより低い55度くらになっていると思う。


深い穴はキリコが遠心力で外側に張り付いて排出されない。16mmの穴を30mmに広げるだけで1時間近くかかってしまった。


仕上げ削り完了。計測間違いもあったりして仕上げ削りも30分ほどかかった。芯押し台の繰り出し部分を差し込んでサイズ確認。


ダイスをはめ込む側のほじくりも完了。ツライチではなく1mmほど出っ張るようにした。


ダイス固定用のネジ穴は一度にあけます。この後タップを切りますが内側にバリが残るので仕上げの内径旋削をする前にネジを切っておくべきでした。


ハンドリーマーでハンドル用の穴を整えます。


完成です。固定ネジは前作のもの。


(2005-04-24追記)
チャックの銜える力はたいしたこと無いので、食い込ませることが出来るのはせいぜい1/2回転程度です。あとはバイスに挟んで回します。快削鋼にネジを切っていますが、かなり手応えがあります。推測するにSS400が限界、S45Cは無理といった感じ。


これが作品。