2005-02-26
これが修理する炊飯器。裏側のネジ6本を全てはずします。
動作音が大きい原因はこの扇風機のせいでしょうか。音が出そうな部品はこれ以外に見あたりません。扇風機の風が当たる部分には大きなヒートシンクがあるのでこれを強制冷却する物と思われます。
裏ぶたを開けるとコイルが見えます。コイルの巻き数は多いように見えますが、細い線を束ねて20回程度巻いてあるだけです。基板の角に電池らしき物が見えました。たぶんこれが記憶喪失の原因です。
コネクターをはずす前に配線状態の写真を撮っておきます。基板の裏側には修理の際にはずしてもいいネジに「はずす」のプリントが見えます。良い設計です。
コイルのドライブ基板と液晶基板。
バッテリーはボタン電池としては巨大なCR2477。電池ソケットではなく溶接したタブが付いている。タブは基板に半田付けされている。市販の電池はタブが付いていないので電池ホルダーを作るかもしくは電池に悪影響があるのを覚悟してタブを半田付けして修理する必要がある。電池の電圧を測定すると0.0843V。本来は3Vあるはず。やはりこれが故障原因の可能性が高い。この電池、家電量販店に売っているだろうか?
ありました。YAMADA電気で¥420でした。
古い方の電池を取り外して電圧を測ってみました。0.65Vありますが、測定中にどんどん電圧が下がっていきます。新品の方は約3.2V。
タブは再利用するので電池からむしり取ります。古い方の電池で半田付けの実験をしましたが半田がのりません。紙ヤスリで削っても全くダメです。新しい方も同じメーカーなので試してみるまでもありません。半田付けNGなら電池ホルダーを作るしかありません。
洗濯ばさみを電池ホルダーにしました。片側だけをホットボンドで接着してあります。基板からは電線を引っ張って先端にたまごラグをつけ電池と一緒に挟んで電池ホルダー完成。
ドライブ基板とLCD基板を接続したら液晶表示が復活しました。
元通りに組み立てなおして修理完了
2012-08-16
ブレーカー(15Aの東電リミッター)が落ちて炊飯が途中で停止。バッテリーが切れていると途中から炊飯やり直しが効かない。再炊飯で酷い炊きあがり。2005年に電池交換したが再度電池交換。バッテリーは5年程度しか持たないようだ。
今回は単2サイズの大きい物を付けた。乾電池では無くリチウム電池。電圧は実測3.2V。これ以外の手持ちの電池はCR2032で小さすぎる。
入らないので扇風機の横のリブを切断
電池交換完了。ネットで調べると電池が5年しか持たないのは仕様のようだ。見飽きた家電を買い換えるきっかけを与えるために電池の寿命を応用しているところが実に画期的だ。保証期間が過ぎた直後に壊れる機械を作るために苦心したというメーカーの話を聞いたことがある。技術の粋を結集したそのタイマーは確実に動作したためにユーザーの怒りを買ってしまったと言われている。このメーカーと炊飯器メーカーが採った戦術は同じだが結果は大きく違っている。主要な機能が壊れると怒りがこみ上げてくるがタイマー炊飯というわりとどうでも良い機能が失われただけだと、まだ使えるという安心感と共に今まで頑張って働いてくれてありがとうという感謝の気持ちすら湧いてくる。.....なんて思わないので電池ボックス付けて。あと5年は買わないけど。