バイク自作 構想

原付2種バイクの自作

このページは大きくなりすぎたので構想だけ。製作は別ページ


2020-04-30

製作は以下のリンク
バイク自作 製作 MTB型
バイク自作 製作 トラスフレーム 未定
バイク自作 製作 汎用エンジン 未定

2019-08-24

先に作らないといけないものがあるので今年は構想だけ。部品そのものは作らないのでフレームの製作が主な作業。構想1。スーパーカブ系のエンジンを流用。フレームやスイングアームはトラス組み

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構想2。汎用エンジンを使用したもの。バイクのエンジンはへなちょこなスーパーカブでさえ小型高回転高出力。バイク用と比べると汎用エンジンは非力。少ない馬力をいかに有効に使うかが重要。変速機は市販のスクーターの部品などを流用するがそれほど簡単ではない。後サスペンションは2本形式、1本形式両方作図してある

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汎用エンジンの変速機として安価に入手できるものはたぶんスクーターのCVTしかない。但し馬力が無いのでそのままは使えない。スクーターのCVTはエンジン回転数による遠心力を使って変速するのでエンジン回転数が決まるとギヤ比も決まってしまう。上り坂でエンジンを回したくてもその時の速度によってギヤ比が決まってしまうので実際の馬力の全部を使い切れない。この問題を解決すべく巨体を非力なエンジンで走らせる250ccスクーターに電子制御CVTが採用されていたが故障が多かったのか消滅してしまっている。電子制御はそれなりに安定した電源が必要になるので手動にする。実際にマニュアル変速のバイクにはこんな形状の部品が入っている。4段変速なら手裏剣型、6段変速なら6芒星型の部品になる。これは8段変速。海外では自転車に中国製のエンジンキットを取り付けで走らせている。違法らしいが運用が緩く取り締まりの対象にはなっていない感じ。価格も2万円程度と安い。日本の場合はウインカーやヘッドライトなど保安部品を取り付けて原付(49cc以下)もしくは原付2種(50~124cc)として登録する必要がある

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カムの形状。このカムの形状によってギヤ比が変わる。実際に走らせてみないとどのようなギヤ比にしたら良いかわからないのでとりあえずインボリュート曲線

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ギヤ比の計算。ベルトの長さは一定。軸間距離も一定。半径50mmの大プーリーが40mmになった時に小プーリーの半径は一体いくつになるだろうか?大プーリー半径が50mm、小プーリー半径が10mmの時のギヤ比は5.0、これを3.0にしたいときに大プーリーの直径と小プーリーの直径はいくつになるだろうか?簡単な幾何の問題に思えるが式を立ててみると解くのが難しいことがわかる。数学的に解けなくても未知数は1つだけなのでEXCELのゴールシーク機能で答えは出せる

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2019-08-25

自転車に取り付ける中国製エンジンキット。送料込みaliexpressで$180程度。amazonにもあるが高価。多分同じもの。Youtubeで「motorized bicycle」で検索するとこれを取り付けている動画が多数見つかる。2ストロークエンジンはリードバルブやチャンバーも無く低価格にすることを優先した物になっている。必要であれば後付けは可能

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2019-08-31

後サスペンションのプログレッシブ特性というものがどの程度あるのかKAWASAKIの大型バイクの写真から寸法を推測して計算してみた。紫の丸はフレームに固定されている軸。各部品は円弧運動するので円の交点の座標計算をすれば動作解析ができる

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座標を少しいじって特性が大きく変化するように小細工しても縮み始めと底付き付近とではせいぜい10%しか固さが変わらない。細い赤線は直線。横軸が後タイヤのストローク、縦軸がサスペンションのストローク。後サスペンションのリンク機構は特性よりもサスペンション配置の自由度や強度の出しやすさを優先したものではないかと思う

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2019-09-07

後サスペンションのバネ定数は1インチ縮めるために必要な荷重ポンド(1[lb]=0.4536[kg])で表記されている。特定の車種向けの物は表記されていないことの方が多いが汎用品には必ず書いてある
1.後輪の移動距離とサスペンションの移動距離の比(レバー比)
2.後輪荷重
3.後輪の1Gでの沈み込みと最大荷重での沈み込み量の比
この3点を大雑把な設計目標として必要なサスペンションのバネ定数を決定する。項目3の最大荷重は2Gにはならないと思うが段差の衝撃で底つきしないよう3~4G程度に設定して余裕を見る必要がある。後輪荷重が100[kgf]、サスペンションのレバー比が2.0ならサスペンションには1Gで200[kgf]の力がかかる。4Gなら800[kgf]=1764[lb]。サスペンションのストローク量を2インチ(=約50mm)とし4Gかかっても底つきしないようにするためのバネ定数は1765[lb]/2[inch]=883[lb/inch]となる。サスペンションのバネ定数は/inch表記が省略されて[lb]だけになっているものが多い

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2019-09-21

中国製の汎用エンジンが届いた。約2万円。半分が送料

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出力は1.2kwしかない。効率を70%とすると総重量124kg、15%勾配を16.8km/hでしか登れない計算になる。よくある8%勾配で31.2km/h。スズキのチョイノリより非力。排気量は98ccあるので低回転でのトルクは大きい

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2019-09-22

バイク用HONDAウルトラG1エンジンオイルを入れて回してみた。振動がすごい。ラバーマウントが必要になるかもしれない。汎用エンジンなので負荷が変わってもスロットル開度にエンジン回転数が比例するようにガバナーが付いている。黒い軸がガバナーの出力軸でガバナー本体はクランクケース内にある。バイクでは不要なので取ってしまう。アイドリングは2500rpm付近であまり安定しない、上は5000rpm以上回る。キャブレターが説明書の物とは違うのかもしれない。この手のエンジンは回転数によるトルク変動が少ないのでMax1.2kw/3600rpmのカタログ値が正しければ5000rpmでは2.2kw程度出力が出ているかもしれない。中国製は製品と説明書が一致しないことが多い。中国企業は文書化が苦手

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しばらく使わないのでガソリンを抜いて保管。燃料タンクとキャブレターからガソリンを抜いて乾燥させれば長期放置可能。これをやらないとガソリンの揮発しにくい成分がキャブレター内で濃縮されて詰まる

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2019-12-04

マフラーはエンジンの下に配置しようと思う。シリンダーがほぼ水平で低重心になるので出来るだけ重心を下げたほうが新しい乗り物になるのではないかと思う。燃料タンクはフレームに収まる部分だけで約10リットル確保できる。普通は縦型シリンダーがフレームに食い込むので燃料タンクはフレームの上に配置されるが横型エンジンだとフレーム内部に納めるべき物が特にない。普通のバイクはエアクリーナーボックスなどの吸気系、シリンダーヘッド、バッテリーがフレーム内部に収まっている

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2019-12-28

スイングアームをトラス形状に単純化して解析。右の△2か所が車体側の軸、左の△が車軸。車軸は上下方向以外には動くようにして解析。一番上の頂点がサスペンションによって矢印方向(頂点から出ている黒い←)に450kgfで押された時の軸力解析。これは荷重のみ。実際は荷重以外にエンジンにより引っ張られる力、エンジンブレーキ、後ブレーキによる力が加わる

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2019-12-29

フレーム全体で解析。青系が圧縮、赤系が引っ張り。ステアリングコラム下部と後輪軸を支持してステップ付近のスイングアームとフレームの接合部に荷重をかけたときの物。トラス構造はたいてい両端支持間の中央に一番力がかかる。青くなっているのはサスペンション。これは上下方向の静的解析なので前輪に衝撃がかかった場合の物とは異なる

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静的荷重では矢印部分に力がかかるがエンジンにより補強されるのでフレームの構造はこれで問題なさそう

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2020-01-01

スイングアーム下側はチェーンとの干渉を避けるのが難しいので取り去ってみた。この状態から青くなっている部分を取り去ると車軸(左側の支持点)を支えるものがなくなる。つまりその分だけ青フレームの役割が増える。180kgf->230kfgと小さな変化ではない。エンジンがチェーンを引っ張る力は10馬力の小さなエンジンでも300kgf程度になるので下側補強は省略しないほうがよさそうだ

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2020-01-02

黒い棒がチェーン。木の棒がスイングアーム軸。スイングアームを上下反転した状態。この経路でしか渡せそうにない。スイングアームでフレームを挟む構造にすればチェーンをまたがずに済むためこの問題を回避できるが
・無駄に幅が広くなり不細工になる。スイングアームの幅は300mm程度になる
・ステップはさらにその外側になりバンク角を小さくする
前輪との干渉を避けるためエンジンは出来るだけ後ろにずらしたいがドライブスプロケットの位置は決まっているので自由にならない。エンジンを後方移動させればスイングアームが短く不細工になる。実際このエンジンを使ったスーパーカブはスイングアームが短い

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下側パイプはスイングアーム軸の近くでチェーンをまたぐ感じになる

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2020-01-04

マフラーの内部構造はかなり複雑。レース用はピストル用の消音器と似たような構造のほぼ直管。純正は丈夫な容器の内部で音圧を減衰させる仕組み。大きくはないが触媒も入っている

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125cc中国製エンジン。スーパーカブの排気量を大きくしたもの。これは日本の販売店で買ったほうが安い。中国からだと送料が高い

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スプロケット側

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上から見ると右側の張り出しが大きい

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スイングアーム付近を変更した。エンジンを前に出すとフロントフェンダーと干渉する

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2020-01-11

スイングアーム軸の構造。赤いのはフレーム。[X]はオイルシール。ベアリングを入れるとかなり複雑になる。昔の小排気量バイクは削れてもいいようにブッシュが打ち込んであるだけでベアリングと呼べるものは入っていないようだ。これはCB125R構造をCOPYした。チェーンと反対側はそれほど強い力がかからないので玉軸受けを入れて軸方向の力を受けられるようにしてある。2個入っているのは多分荷重分散。チェーン側は針状ころ軸受。針状ころ軸受は軸方向の力を受けるとインナーレースが抜けてしまう。予圧をかけておく機構は無い。予圧をかけるためにはロックナットが必要になる。精度も強度も高くする必要があるので省略。CB125Rにも予圧機構は無い。予圧がかかっていないので軸方向の力がかかると多少動く

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2020-01-15

シート高が低すぎたので上げた。シートの少し上にある薄い緑の線がCB125Rのシート高

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2020-01-18

リアサスペンションの位置を変更するとレバー比を2.5(青の位置)->3.5(茶色の位置)程度に大きく出来る

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2020-01-22

ネットで拾った画像を半透明にして合成してみた。スイングアームの長さがかなり違う。縮んだ時に姿勢変化が少なくなるように長くしたいがエンジンが邪魔で出来ない。CB125Rのほうが尻上がりで後輪ストロークに余裕がある。サスペンションストロークとの兼ね合いになるので部品を買ってから見直す。中国製の安いものを注文しておいた

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2020-02-10

FreeCADという3DCADソフトの有限要素法解析機能を使ってみた。名前の通り無料。3次元データの作りやすさはFusion360の方が優れている。FEM解析の理屈は3次元トラスの解析そのもの。中身が詰まったものを半自動でトラスに変換し解析する。モデルを作る手間は面倒であるが解析は簡単にできる。部材の表面だけがトラス変換されているように見えるが内部も網目状になっている

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2020-02-13

中国製サスペンション。バネの巻き数は多いほど柔らかくなる。

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CB125Rのサスペンション車体側はパイプトラスフレームではなく補強メンバーに取り付けられている。赤矢印部分。この補強はステップ付近、スイングアームピボット、トラスフレームの接合部分(矢印部)で固定されている。3mm程度の鉄板をプレス加工したしているがあまり頑丈そうには見えない。力学的にはステアリングヘッド方向に力を逃がしたほうがいいように思えるが何故かそのようにはなっていない

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真似をするとこんな感じ。補強だけで2kgは超えそう。これでは曲げの力で変形してしまうと思う。構造解析をしてもっとまともな形状にすべき。フレームの詳細設計はトリプルツリーを買った後にやる。トリプルツリーは自転車のステムに相当する部品。自転車と違ってバイクのフォークはトリプルツリー経由でフレームに固定される。トリプルツリーはフォークを買ってからそれに合うものを買う。中国の物流が回復するまでお預け

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2020-02-14

後サスペンションのフレーム側はこんな感じにフレーム3か所に楕円パイプで左右を橋渡ししてそこに補強メンバーを取り付ける構造にしようと思う。この形状で構造解析して応力が鉄の強度を越えなければ合格。サスペンションには最大800x2ポンド=720kgfの力がかかる。サスペンションが底つきすることを考慮すると1トン程度で検証する必要がある

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2020-02-19

部品の到着が長引きそうなので汎用エンジンの変速機を作図。パイプで枠を作ってベアリングは鉄板で支持。機能上はこちらの方が理想に近いが汎用エンジンが非力なので実用になるかは不明

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2020-02-21

バイスを買った。ナベヤのJISバイス税込み¥53361。ホームセンターにある中国製とは別物の造り。重さは36kgもある。大きめのアンビルも欲しい

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2020-02-23

自転車フレーム型。東南アジアではフレームのプチ量産もしているようだ。同じフレームで違う個体が見つかる。トップチューブが燃料タンクになっているが単管パイプを使っても1リットルも入らないので実用性はほぼ無い。満タン後に20km走行したらガス欠の心配をしないといけない。サドルの下は補助タンク。これで合計5リットル、150km走るまでガス欠を気にする必要はない。峠を走れるようにエンジン位置はかなり上げたが使う部材が少ないのでスクーター並みに重心は低くなるはず

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東南アジアの作例。ジグなどは作らずに現物合わせでパイプを溶接して作っている。YouTubeに動画も多数ある。フレームやスイングアームはフルスクラッチが多い。前サスペンションはスクーター用、サドルとハンドルは自転車用を流用している

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サスペンションを押し縮めるリンク機構。オレンジの部分がスイングアームに固定されていると荷重がかかった時に後サスペンションの軸は水色のか所に移動しフレームに当たる。それを阻止するために青いリンクを追加している

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2020-02-29

FEMの実験。リンク機構を含めた解析は出来ないのでスイングアームとフレームは別々にかかる力のベクトルを求めて解析する必要がある。FreeCADの制約で力をかける方向を自由に設定できない。力をかける方向と垂直になっている面がどこかに必要。制約の回避方法は難しくないが面倒

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自転車型フレームを少し改造

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スイングアームとフレーム間の力の吊り合い。スイングアーム付近を補強しておかないと体重500kgの人がステップを強く踏み込むと壊れる

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2020-03-01

FEM解析続き。フレーム全体ではエラー

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このエラーはメッシュを細かく区切ると出なくなる

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これはソルバーの内部エラーなのでお手上げ。ソルバーが予期せぬエラーで終了している

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一部分割してみると上手くいくが全体を組み立てた状態でないと意味が無い。開発中のベータ版でも同じ。そもそもソルバーはFreeCADの一部では無いためベータ版も現行バージョンも同じ。従ってダメな結果も同じ

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2020-03-01

ソルバーをV2.15->V2.16にしたら動いた。全体が緑で応力集中していないように見えるが...

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一番応力の大きい個所は1015MPa。鉄の降伏点は240MPaなので確実に壊れる

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拡大すると付け根が赤くなっている

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形状を変更。これでも340MPa。最大値の表示が間違っているような気もする

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変位を拡大すると応力集中の原因がなんとなくわかる。多分引き剥がされる力がかかっている

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2020-03-03

エンジンをぶら下げる構造はこんな形

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頑丈すぎるようで応力集中してしまう。FreeCADは表示色や閾値を変更できないのでParaViewというFreeソフトを使った

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ワイヤーフレーム表示すれば向こう側が透けて見える

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こんな形に変更してみる

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だいぶ改善された。黄色くなっている部分が応力集中個所。黄色い個所は100Mpa以上のストレスがかかっている

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接合部を少し弱くする。弱くするとそこが伸びるので応力集中しなくなる

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その結果

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応力の閾値を50Mpaにするとこんな感じ。黒くなっている部分は頑丈すぎる箇所。薄く軽くしたほうが良い。エンジンの代わりに鉄の塊を取り付けてあるがそれなりに変形している。変形していなければ真っ黒なはず

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ステップ両側に均等荷重していたものを片側だけにするとこんな感じ。均等荷重したものよりパイプにストレスがかかっているがこれはステアリングを空間上に固定しているため捻じれる力がかかって赤くなっている。実際のバイクではこのような力はかからない。バイクはは基本的に縦Gしか加わらない。力の方向は前後上下だけで左右方向の力を加えると転倒する

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閾値100Mpa。ステップの橋渡し部分が黄色くなっているが実際はこんなに強くステップを踏めない。よほど頑丈な人でない限り膝が破壊される

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2020-03-04

ParaViewはパイプの中にも入れる。FreeCADは物体の中に視点を移すことは出来ない。たぶん

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側面パネルを2.3mmに変更。ステップが接地すると座屈してしまうと思う。1.6mmの鉄板で全体を覆ってしまえば衝撃にも耐えるはず

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X字にしてみたが大きな変化は無し。フレームの解析にかかる時間は21分

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2020-03-05

トリプルツリーは案外高価。作れないか検討。下側から2トンで突き上げられたとき

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ステアリングシャフトを補強

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ワイヤーフレーム表示

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正面から600kgで押されたとき。赤い部分が応力集中個所

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ポケット加工機能では肉抜きできない。肉厚1.0mmこの状態から肉厚を大きくしていくとクランプ部分のポケット加工幅がゼロになった時点でエラーになる

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肉抜き前の形状

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2020-03-07

スイングアームのモデリング。時々ソリッドのブーリアン演算がエラーになる。エラーメッセージが出るのではなくでたらめな図形が生成される。演算順序を変えたり、2回同じものを引いたりして回避する。数値の場合A-B-BはAから2倍のBを差し引いてしまうが立体図形の場合はA-B-B=A-B

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チェーンとの干渉確認。これは3次元CADでやらないと難しい。2次元だと何度も作図やり直しが必要になる。3次元CADだと円から生成された円柱は生成元となった円の直径を変更するだけで円柱の直径も自動的に変わる

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2020-03-08

ステップをフレーム同様300kgfで踏んだ時のスイングアームにかかるストレス。左右対称なので片側だけ

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内側

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荷重はゼロ。エンジンによって引っ張られる力だけで解析。片側だけに力がかかるので左右両方必要

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結果

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外側

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変位を拡大。正確にはサスペンション軸の左右を互いに固定すべきであるがそのままにしてある

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タイヤが干渉しない個所に左右の橋渡しが必要。タイヤが石ではじかれることもあるしバンクすれば内側にタイヤ接地面が移動するのでスイングアームには捻じれの力がかかる。これ以上はハブの到着待ち。左右幅が決まらないと詳細な解析をしても無駄

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2020-03-09

ドーナツ形状のタイヤを修正した。これは気分だけの問題。立体は断面形状をぐるっと一回転して生成する。閉じた断面形状でないと failed to validate broken face のエラーになる。

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ハブが届いた。中国の物流は回復しつつある。ちょっと大きいので14インチリムには無理がある。写真はタイ製の17インチ

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2020-03-10

フィレットによる応力分散。フィレットなしでは応力集中している黄色い個所がある

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フィレット有り。大きな効果があるとは言えないが応力集中は改善している

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2020-03-12

FreeCADには「Part」と「Part Design」という似通った機能がある。partは単純形状の足し算で作る物に適している。溶接で作り上げる物ならこれ。partdesignは大きな塊から引き算つまり削り出しで作る物に適している。どちらも同じ形状の物を作ることが出来る。作る物の形状によって両者を使い分けるのではなく作る物の製造手順によって使い分ける
追記)part design はエラーが出ると逃げられないケースが起きやすいのでpartを使ったほうが良い

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part

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partdesign

2020-03-13

閉じた箱型ではなく底面が空いた構造で実験。本物はパイプをつかむ構造をしているが摩擦による固定はシミュレーション出来ない。この点は実際よりも強度が高く出てしまう

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強度上問題は無さそう

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2020-03-15

右の形状だとフライス盤の背が高くないとネジ穴の穴開けや座繰りが出来ない。左の方式なら45度寝かして加工できる

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強度上の影響は無し

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paraviewは配色を選べる。Cold and Hotが見やすい

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2020-03-15

左右を繋ぐとエラーで解析できなくなる。立体の作り方を少し変えてみたが変化なし。FreeCAD Ver0.18と0.19では違う結果になるのでバグかもしれない

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2020-03-17

スイングアーム軸。簡単な形状の物は出来るだけ汎用品を使う。ブッシュの本来の用途はドリルの穴開け位置決め用

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サスペンション軸は殆ど回転しないのでベアリングは使わない

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2020-03-22

スイングアーム軸。チェーンをどうやってよけるかが難しい。スイングするとチェーンもかなり動くので外側によけようとすると無理な体勢になる

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2020-03-22

エンジンを車体に搭載したままメンテナンスをすることを前提とした造りになっているためと思われるがエンジンマウントの位置がかなり後ろにある。前側のエンジンマウントに紐を通して吊るとこれだけ前が下がる

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2020-03-30

構造を単純にするためスイングアームの形状はこうするのが一番良いという結論になった

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2020-04-02

右が新しく買ったハブ。古い型のスーパーカブはこのサイズだったようだ。スプロケットは日本で買ったほうが品数も豊富

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採寸。カラーの類は旋盤で作る。スパーカブのギヤ側はチェーンケースで覆われているのでそのまま流用すると多分不細工になる

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2020-04-09

中国製14インチリムが届いた。真円度は良くない。つなぎ目の部分の処理が悪い。タイ製のレーシングボーイの方がずっと出来が良い

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スポークの長さを作図で求める。ニップルの形状がわからないと決まらないので注文しておいた

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2020-04-18

実験用マフラーの構造。バイクメーカー製のマフラーは入り口付近に触媒があったりでもっと複雑な構造になっている

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安いものはこの構造。筒抜け。触媒もないので後ろを走ると臭い。aliexpressで売っている物はほぼこの構造なので消音性能の良いものは自作するかバイクメーカー製の物を流用するしかない。純正マフラーは中古品が安く入手できるがステーや配管の取り回し変更が必要なのでそれなりに面倒な改造になる

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2020-04-19

MTB型ほぼ最終形。シートを大きくし排気系を追加

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2020-04-23

緑線が主要な配線経路。配線を隠す場所が無いので電線はフレームの内部を通す必要がある

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エンジンに付属していた回路図は各部品が四角形で書いてあるので機能がわからない

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プリント基板CADで書き直した。ライトの電源は発電機にライト専用のコイルがある。当然交流。ハイビームインジケーターランプはLEDなので整流回路を追加する必要がある。これ以外には特に問題は見当たらなかった

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2020-04-24

まだ暫定版

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現物合わせが必要になる物もある。これは多分スクーター用で左手用リアブレーキのスイッチが本体から出ている。こうなっていない物もある。壊れたときの交換を考慮すると配線は出来るだけそのまま使いたい

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2020-04-25

レギュレータの機能確認。無負荷だと24V入力で15V程度の出力電圧

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エンジンに付属していたが配線は付属していない。ピン配置はこんな感じ。コネクターは矢崎総業のCNコネクターだと思う。7123-2446が合うと思う

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CDIも付属していた。スパークプラグ用高電圧発生装置。但しイグニッションコイルは別体。今のバイクは12V電源から高電圧を発生させているがこの中国製エンジンは点火専用の発電コイルがエンジンに内蔵されている。バッテリーが無くてもエンジンはかかる。コネクターは2.8mmサイズのファストン端子コネクター。「2.8mm connector motorcycle」でaliexpressを検索すれば見つかる。2.8mmはピン間隔ではなく平らなピンの幅

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2022-06-30

フロントサスペンションが硬すぎたり柔らかすぎたりした場合、普通のテレスコピックフォークはフロントサスペンション全体を交換する必要がある。バネだけ売っていることもあるがあまり安くないし選択肢は殆ど無い。ガーダーフォークは設計こそ古いもののテレスコピックフォークとほぼ同様の動きをする。最初は柔らかく奥の方で踏ん張るような特性にもできる。わかっている欠点は
・バネ下重量が重くなる
・フォークが立って見えるので不細工
・4カ所も回転軸があるので作るのはそれほど簡単でもない
操縦性については作ってみないと分かりそうもないがステアリングコラムから構造全体が遠いので低速域で切れ込むのではないかと思う。サスペンションユニット自体は後輪用が使えるので特性の変更は容易。リンクの長さやサスペンションユニットの取り付け位置を変えれば特性を変更できる。オレンジ色で書いた車軸の軌跡は完全な直線運動ではなく図をもっと大きくしないと分からない程度に蛇行している。このサスペンション形式は死滅してしまった訳ではなく若干構造が異なるがホンダゴールドウィングに採用されている

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2022-07-04

サスペンションユニットを組み込んだガーダーフォークの図を書いてみた。後輪サスペンションのバネ定数は1インチ圧縮するのに800ポンド(360kg)必要。これでは強力すぎて使えない。バネの線径は11mmあるがこれを10mmの物に交換するとバネ定数は半分程度になり図のレバー比でだいたいいい感じになる(はず)。後輪用でも2本タイプは柔らかすぎてサスペンションの接続部をB点にしてもまだ柔らかすぎる。更にストローク不足で使えない。青矢印は強力なバネの力で上下のトリプルツリーが開かないようにするためのテンションロッド。テレスコピックフォークは上下のトリプルツリーがフォークを掴むことで剛性を確保しているがガーダーフォークは上下が独立しているので構造上の弱点になる。前輪が完全に浮いたり跳ねたりするとテンションロッドに圧縮の力がかかるのでこの構造ではダメかもしれない

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後輪用サスペンションユニット

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2022-07-05

もっとバネを柔らかくしないといけないような気がしてきた。テレスコピックフォークはブレーキをかけると車体が沈み込むがリンクサスペンションはリンクの位置によって挙動が変わる。左の位置だとブレーキをかけると車体が持ち上がる。ブレーキをかけても赤い部分は地面に対して動かないが車体は前に突進しようとするのでA点を軸に車体が持ち上がる。右の状態だとテレスコピックフォーク同様に車体が沈み込む。リンクが地面と平行つまり水平だとブレーキをかけても姿勢の変化が殆ど無い。実際は人が乗って重心が上がるのでリンクが水平でも若干沈み込むはず。リンクが水平の時は路面からの衝撃だけを吸収出来ればよいのでバネは柔らかく出来る

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