ぶどう栽培

日よけのためブドウを植えてみる

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やってはいけこと 重要!!
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・挿し木苗を植える <- フィロキセラにやられると5~6年を無駄にする。その時間は取り戻せない 
             フィロキセラは日本に定着した害虫なので植え付け後数年平気でもいずれ被害に遭う
・株元を雑草や腐葉土などで覆う <- コウモリ蛾、クビアカスカシバに侵入される
・幹を斜めにする <- 害獣が登りやすく対策が取りにくくなる 植えた翌年には矯正出来ないほど太くなる

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農薬スケジュール:
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・殺虫剤
  カミキリムシ対策 
    トラサイド 9月収穫後 <-ここでほぼ駆除できていないと翌年の3月散布では駆除出来ない
    トラサイド(有効成分はマラソンとスミチオン)は幼虫が枝の表層に取り付いている時に散布しないと効果が無い
    深く潜られてしまうと殺虫効果がほぼ無い
    10月後半~11月前半がトラサイド散布適期
    3月芽吹く前 <-芽吹いてからでは遅すぎる。この散布は無駄なような気がする
  スカシバ対策
    9月収穫後
    梅雨前に侵入して1年後成虫になるようなので3月では遅い
    9月の殺虫剤散布はやったことが無いので現在実験中
    成虫になるまで一年かかるのでこの散布で3月散布を省略できるかもしれない
  トリバガ対策
    6月初 粒の大きさ2~3mmの時 袋掛けと同時 房にネオニコチノイド系殺虫剤散布してから半月以内に袋掛け 開花後直ぐに袋をかけないのは粒が小さく取れやすいから
        種なしに出来ないキャンベルだから早く袋掛け出来る
        房造りやジベレリン処理が必要なものはこんなに早く袋掛けは出来ない
・殺菌剤
  3月 オーソサイド <-効いているか不明なので 4月にジマンダイセン散布に切り替え
  4/20 ジマンダイセン <-オーソサイドから変更
  5/20 ジマンダイセン <-ここでも散布してみる 効果が切れる6/20頃までには菌の繁殖が減速する気温になる
  6月 袋掛け後 Zボルドー <-6/20頃は最高気温が30度近くある。菌が繁殖しにくい気温なので品種次第で省略可能と思われる
  7月 Zボルドー
  8月 Zボルドー
  9月 収穫後 Zボルドー

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まとめ:
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・ブドウの苗は冬場出回るが成長開始するのは3月末~4月なので。3月に苗を購入した方が邪魔にならない
 但しホームセンターによっては冬場しか苗を置いていないところもある
・デラウェア以外の挿し木苗は買うべきではない。挿し木苗は接ぎ木苗に比べ安いがブドウネアブラムシ対策に農薬(モスピラン)が必要になり最終的に高い買い物になる
 接ぎ木と書いていない苗は全部挿し木苗
・冬場は根が生長しないので植え付けても春までぐらついている
・3月の芽吹く直前に剪定してはいけない。切り口がいつまでも乾燥せずに樹液が出てしまう
 根の生長が良い物ほど樹液が出る
 雨が降ると切り口が濡れて止まった樹液が再度あふれ出てくることがあるので注意
・鉢植えはコガネムシの幼虫に注意
 コガネムシが鉢に入ると根の食害により樹勢が弱まり元々病気になりやすいブドウがさらに病弱になる
 地植えの場合はハサミムシ、アブの幼虫、アリなどに食べられてしまう確率が高くなるため鉢より数が大幅に減少すると思われる
・ブドウ栽培の面倒な作業
  1.花芽取り。取らないと実が付きすぎて自滅する
  2.芽かき。芽を摘み取らないと葉が混みすぎる。芽は半分に減らすのでこれをやらないと花芽取りの手間が2倍以上に増える
  3.袋かけ、防鳥
     袋は防鳥効果は無い。害虫には有効
  4.殺虫剤を使わない場合は虫退治
     ブドウスカシバ(枝の中に入る芋虫) 今年伸びた枝に入る。数は少ないが枝に入られると面倒
     コガネムシ成虫(葉を食べる) とにかく数が多い
     カミキリムシ(枝をかじる、幼虫は枝に入る) 数は少ないが枝に入られると被害が大きい
     トリバガ(実の中に入る) 放置すると壊滅状態になる
     セミ(樹液を吸う) 影響は低い。追い払うだけで良い
  5.巻きひげ取り
     放置は病気の原因になるらしい。翌年までに全部切り落とす。とにかく数が多い
     ある程度放置でも良いが自分自身に巻き付いて首を絞めてしまうので完全放置はできない
     どこにも巻き付けなかった巻きひげは太くならないが巻き付いた巻きひげは太くなり冬場までには針金のように固くなる
  6.房づくり
     ブドウの栽培で一番手間のかかる作業
     大粒品種:粒を間引くので手間がかかる(巨峰等)
     中粒品種:房を切り詰める(キャンベル等)<-株が元気なときはこれでは裂果する 房を付けすぎると勝手に脱粒(=花振るい)するので最適な房の数を見極める
     小粒品種:必要ない(デラウェア等)
  7.農薬散布
     殺虫剤と殺菌剤の2種がある
     ブドウは基本的に病弱
     品種により耐病性は異なる
     木が元気だと病気になりにくいため薬剤散布量を減らせる。元気な木の枝に虫が入ると樹液で溺死するので殺虫剤を減らせる
  8.樹皮剥がし
     樹皮があると害虫の発見が遅れる
     細菌も繁殖しやすくなる
     雨上がりは樹皮が柔らかくなって剥がしやすくなる
  実を収穫出来るので何の見返りもない草刈りよりは苦にならないといった程度の手間がかかる

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品種毎のまとめ
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・キャンベル
  -節の中間が8mmに満たない枝を冬場剪定して切り落とす。細い枝から出てくる芽は大きく育たない
   細い枝を残したままにしておくと先端が伸びず下膨れの樹形になってしまう
   植え付け1、2年目はかなり大胆に枝を切り落としてしまうことになる
  -花芽は異常とも言って良いくらいたくさん付くため間引く必要がある
   一つの芽から3~4つ花芽が付くので1つ残して他は取る
   さらに残した1つも2つに分岐するので片方だけを残す
   ブドウは古くから激しく品種改良され続けてきたので放置栽培は出来ない
  -春に出てくる芽の半分は取り去ってしまう必要がある
   そうしないと葉が混みすぎてしまう
  -過湿に強いので雨の多い地域にも向いているらしい
   猛暑日が10日続くと葉が枯れ始めるので1週間雨が降らなければ水やりをする。土の保水性が高いところでは不要だと思われる
  -先端切り詰め、肩を落とすだけの房づくりではつぶれて裂果する <-雨が少なければ裂果しない
  -裂果は雨に直接実が濡れることによるものと大雨、長雨で気が水分を吸いすぎることの両方で起きると思われる
  -水を吸いすぎたものは洗って冷蔵庫に入れておくだけで割れる
  -収穫時期は紫色の粒が全部黒くなってから1~2週間後 関東では8月初~8月中頃
  -収穫期間は2週間程度。この期間に食べきれないものはジュース。冷凍保存は不可
・デラウェア
  -生長が遅いので手間をかけられない人に向いている
  -種なし処理するタイミングが難しい。1回目は開花予測が必要なので難しい
  -熟すのは遅くキャンベルの収穫が終わった後
  -ブドウネアブラムシ耐性が強いと思われる。寄生は確認されているがいまのところ樹勢が衰える気配はない
  -房が小さく数も多く面倒なので種ありのまま育てたほうが良い
・スチューベン
  -分岐しやすいので葉の付け根から出てくる芽を摘み取る必要がある
・品種共通
  -耐病性は デラウェア>キャンベル>>>スチューベン(現時点の推測)
   殺菌剤散布は芽が展開し始めた直後が効果的らしい
  -農薬
    ・新芽が展開し始める時期に殺菌剤散布 黒とう病対策 オーソサイド80
    ・11月頃に殺虫剤散布 カミキリムシ対策 トラサイドA
    ・4月頃にモスピラン粒剤散布 ブドウネアブラムシ対策(挿し木苗のみ)
    ・5月トリバガ対策のベニカベジフルスプレー散布 房に直接散布
   栽培場所が違えば害虫も違ってくる
   都市部であれば虫も少ないので無農薬栽培可能と思われる

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 害虫
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カミキリムシ、ブドウネアブラムシ、トリバ蛾 は脅威大なので要予防
ブドウスカシバ、コガネムシ、スズメ蛾 は脅威小なので見つけてから対策
周囲の環境によって害虫の数は大きく変わると思われる

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 カミキリ虫が入った場所の特徴
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・被害が出始めるのは4月末~5月初
・枝の表層近くで越冬していると思われる
・ブドウスカシバは今年の蔓(緑の蔓)、カミキリムシは去年の蔓(茶色い蔓)に居る
・枝が黒ずんでいる
 黒ずんでいる場所を針の先などで引っ掻いてみて粉状になっていたらそこに虫がいる
 ブドウスカシバのように侵入口や糞の形跡からは見つけられない
・樹液が出ている
 出ていないこともあるが樹液が染み出したであろう白い跡が付いている
 キャンベルは樹液が出やすい、デラウェアは樹液が出にくい
・節の近くとは限らない
・虫が入った個所から新芽が出てこない
 芽は前年の冬場に形成されるので芽はあるが春になっても膨らまない
・細い枝に入った場合少し膨らんでいる
・虫が入った場所から先の勢いがなくなる
 葉が裏返っていたり、蔓が垂れていたりする
 ブドウは芽が出た蔓の上方に45度、蔓の先端に向かって45度広がるように新芽が伸びていくが水不足になると蔓と平行に伸びる
 結果本来左右に広がって伸びるはずの新蔓が互いに絡んでいたりしたらその近くの株元側に虫が入った可能性が高い
・症状が出たらたいていは手遅れ。虫が入った場所から先は枯れる
・一つの蔓に連続して入っている
 最初は小さいので虫が入った場所以外はそのまま育ち虫が大きくなってくると食われた枝の断面欠損が大きくなりそこから先が水分不足になって垂れてくる
・4月に枝の深部に入り込む固体や6月中頃まで枝の表層に居るものなど深部に入って被害が出る期間が長いため手作業での虫取りは難しいと思われる

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 ブドウネアブラムシ(フィロキセラ)
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・ぶどうの根に付く害虫
・成虫は羽が生えて飛ぶことも幼虫の形状のまま居座ることもある。たぶん羽が生えて飛んでいく個体のほうが少ない
・根にコブが出来ていたら寄生されている
・5~10倍程度の高倍率ルーペで確認するとコブに黄色いアブラムシが確認できる。肉眼では小さすぎて見えない
・殺虫はモスピラン粒剤を蒔く。幼木に大発生していたら回復を待つより植え替えたほうが良い
・スプラサイドも効くらしいが農協でしか入手できない。スプラサイドの製造権を農協が買ったので通販でも入手不可
・感染した幼木は成長が遅くなるため節間が短く詰まる
・分かりやすい症状が出るのは6月。蔓が勢い良く伸びる時期であるが成長が止まる
・根に寄生するので症状は株全体に樹勢の低下として現れる
・本来は接ぎ木苗を使うのが正しい
 鉢栽培ならそれほど多くの農薬を使わないので挿し木苗でもいける。地植えの場合は根域が広く使う農薬が多くなるので接ぎ木苗を買ったほうがはるかに安上がりになる
 挿し木苗を地植えする場合は根域制限をかけてモスピラン散布する領域を限定したほうが良いと思われる
・デラウェアは影響を受けにくいような気がする。寄生はされるが影響が少ない感じ
・数年モスピラン散布を続けると駆除できるが再発生するかもしれない

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 トリバ蛾
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・ブドウの実を食害する害虫
・幼虫つまり芋虫が粒の内部に侵入し食い荒らす
・成虫は食害しない
・薄い黄色の芋虫が入っている。蛹になる直前は黄緑
・薄茶色の糞を実の外に出す
・中が空洞になるので触ると分かる
・虫が入った粒は取れやすくなっている
・侵入口付近の成長が止まるので粒が変形することもある。孵化直後の侵入口は小さく見分けにくいのでこれも判断基準にする。必ず変形するわけでは無い
・虫が入った穴がある。黒くなっているのでわかる
・粒の中を食い荒らすので粒は落下しやすくなる
・糸を吐いて実が落ちないようにしている
・1粒食べるとまたほかの粒に入ってかなりの数の粒を食い荒らす
・粒が小さいうちに房に直接卵を産み付けていると思われる
・開花2週間後に袋かけしても遅い
・早い物は6月後半に成虫になるので全部食いつくすまで増え続けると思われる
・大きくなると房の近くの葉の裏にサナギを作る
・サナギは最初緑色であるが背中側が少しづつ黒くなってくる
・成虫は一般的な蛾の形状ではなく蛾とトンボの中間的な物で各部に突起があり棘のある植物に擬態している
・家庭菜園の場合は房の数が少ないので ベニカベジフルスプレー を房に散布する
・農薬の効果が切れるとまた卵を産み付けるので袋をかけるまで農薬散布を続ける必要がある
・袋掛けを早くすると風に袋が風に揺れて房の付け根が切れるため蔓毎袋をかける
・虫の入った粒を水に浸けると10~20秒で出てくる
・粒から粒への移動は夕方以降薄暗くなってからではないかと思われる
・粒の外へ出ることを嫌うので近くの粒に侵入する
・卵を産み付けてから成虫になるまで1カ月程度ではないかと思われる

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 ブドウスカシバ
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・今年伸びた蔓に侵入する
・発生時期は5月頃~
・蔓の先端側から侵入する箇所を探り丁度良い太さの場所を見つけると穴をあけて侵入する
・侵入箇所は必ず葉と蔓の付け根。葉と葉の間、つまり節の中間から侵入することは無い
・侵入を試みた場所は緑の蔓が帯状に赤紫色に変色する
・蔓だけでなく葉(葉柄)にも侵入を試みる。この葉は落ちる。葉は蔓の先端側から順番に落ちるので蔓だけの棒状になるため発見しやすい
・侵入口から蔓の先端に向かって食い進む。必ず穴より蔓の先端側に居る ごくまれに株元に向かって食い進むことはある
 先端側の方が細くなっているので入りきれなくなると抜け出して太い場所に移動すると思われる
・穴の外に茶色い糞を出すが穴付近に堆積するので発見しやすい
・蔓の中に繭を作り翌年の春に羽化する
・脅威は小さいが幼木の場合蔓の数が少ないので注意する

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 クビアカスカシバ
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・ブドウスカシバとは生き様が違う
・今のところ存在を確認できていない ある程度樹が大きくならないと入らない害虫と思われる
・樹皮の下を食害するので樹皮を剥がすと侵入されずらくなる

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 コガネムシ
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幼虫:
・地植えの場合は特に気にしないで良い。外敵に食われてかなり減る
・鉢植えの場合外敵が侵入してこない理想的な環境になるので農薬を使って駆除
 天敵はシオヤアブの幼虫であるが葉に卵を産み付け孵化して落下する生き様なので鉢の直上に葉がなかったり卵を産まなければ幼虫は発生しない
 ハサミムシは鉢底付近から上へは移動出来ない

成虫:
・葉を食べる
・棒でつつくと下に落ちるのでバケツで受ける
・一カ所に集まる習性がある

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 スズメ蛾
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・葉を食べる
・尻に角がある大きな芋虫
・大抵は大きくなってから見つかる
・つまんで取ろうとすると千切れることがある
・見つけたら取ればよい農薬は使わない

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 アカガネサルハムシ
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・小さい甲虫 緑色の玉虫系の色
・茎の途中をかじる
・ブドウは蔓が傷つくと紫色に変色する。ブドウスカシバは葉と蔓の付け根をかじるのでそこが紫色に変色する
 アカガネサルハムシは特定の場所をかじるわけではないのでブドウスカシバの食害とは区別できる
・影響は低いので放置で良い
・幼木のかじられたくない場所にスミチオンを散布しておく 発生時期は5月初~

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 カイガラムシ
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・今のところ存在を確認できていない 地域差が大きい害虫と思われる

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 コウモリ蛾
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・周囲の草地に産卵、ある程度大きくなってから幹に侵入する
・侵入箇所は地際~周囲の草丈までの高さにある
・株元周囲が草に覆われていると侵入されやすくなる
・ピレスロイド系の殺虫剤で死ぬ
・侵入口は糞で蓋さがれ糞の塊が盛り上がっているのでわかる。糞の粒は何かで固められバラバラになりにくくなっている
・侵入口は北側にある可能性が高いような気がする
・予防は4~5月頃に有機リン系の農薬ガットサイドS(殺虫成分はスミチオン)を塗る
・侵入口より上に食い進む
・注射器で水を勢いよく侵入口に注入すると流れ出てくる
・草が生えていないと侵入されにくくなるので株元周辺の草刈りをこまめに実施する。春夏に周囲を何かで覆ってはいけない。株元に何もない状態にしておく
・クビアカスカシバ同様樹がある程度大きくなったら警戒すべき害虫
・食害範囲は狭いようなので樹のダメージはあまり大きくないと思われる


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 害獣
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・捕獲は役所に罠を設置してもらう
  形式的に役所が捕獲するという手続きになる
  実運用上は罠の貸し出し
・法律とその運用上農家であっても捕獲は許可されない

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 ハクビシン
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・木登りが得意
・2センチ程度の細い樹にも登れる
・ぶどう棚の上からぶら下がっている房を取る
・熟していない実も食べる
・頭を下にした状態で木から降りる事が可能
・ブドウの皮は残す
・糞は猫の10倍くらい臭い 糞が落ちていると臭いですぐわかるくらい臭い 食べるもので変わるかもしれない 臭い糞で有名なのはタヌキ
・用心深く罠にかかりにくい 箱罠で捕まえるのは難しいと思われる
・樹の周りにポリカ波板を巻くと登れなくなる
・ぶどう棚の構造上電気柵による対策は難しい
・ネットを2重にかけて口を縛っておくと 数房の上部は潰されて犠牲になるがそれ以降は諦める ネット+新聞紙+ネット+袋
・夜行性なので匂いの出る品種ほど被害に遭いやすくなる
・物音には敏感 忌避効果は高いと思われる
・光りには1~2週間で慣れる 忌避効果は低い

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 アナグマ
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・木登りは得意ではない
・体重があるため枝にぶら下がっているブドウの房を取るのは身体能力的に難しい 尾も短く高所でバランスを取る体形ではない
・ブドウの皮は残さず食べる
・用心深く無い 罠にはかかりやすい
・複数で行動することがある
・罠の扉が開いていることを認識できなかったり擁壁に激突したり昼間の視力はかなり弱いと思われる
・嗅覚は優れている
・障害物は乗り越えるのではなく潜って突破する 股関節は柔らかく狭い隙間に潜り込める

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 アライグマ
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・今のところ確認できていない

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 カラス
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・袋をかけてしまうと興味を示さなくなる


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 ジベレリン
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キャンベル
 1回目:開花10~15日前(展葉3~5枚)に3~5ppmの薄い溶液を散布すると軸が伸びる 5ppmなら1錠で1リットル
 2回目:満開10~15日後に50ppmの濃い溶液に浸けると実が大きくなる 1錠で100cc
 キャンベルは種なしには出来ない

 開花時期実績
  2018 開始5/13 満開5/17 終了5/20

デラウェア種なし処理
 1回目:満開14日前に100ppmの溶液に浸ける 1錠で50cc
     目安は 展葉約10枚程度、房の軸が反る、房がやや黄色くなり始める、房の大きさは小指の長さくらい
     これによって種なしになるが小粒になるような気がする
 2回目:満開14日前に75~100ppmの溶液に浸ける

 開花時期実績
  2018 開始5/17 満開5/20 終了5/XX

時期以外にも以下を考慮する
・夜間気温 15度以下が良い
・湿度 溶液が乾かないとジベ焼け(実の表面が茶色くなる)を起こす。これは濃い溶液を使った場合と思われる。キャンベル1回目の5ppmでは影響ないはず
 乾きすぎても吸収を妨げる
・ジベレリンの吸収は半日程度の短時間で行われる

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 栽培中品種:
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・キャンベル挿し木苗×3株 フィロキセラ被害のため伐採予定
・キャンベル接ぎ木苗×3株
・スチューベン挿し木苗×2株 <-1本枯死、1本フィロキセラ寄生のため焼却処分
・スチューベン接ぎ木苗×1株
・デラウェア挿し木苗×1株


2014-08-11

病気に強い園芸向きの品種はあまり多くない。調べたところ
デラウェア(欧米雑種)
スチューベン(米国型雑種)
ナイアガラ(欧米雑種)
キャンベル・アーリー(米国型雑種)
マスカットベーリーA(欧米雑種)
このあたり。米国型雑種のほうが欧米雑種より病気に強い。巨峰が簡単に育てられれば理想的だが病気との闘いになるらしい
栽培記録詳細はPlantsNote参照
PlantsNote キャンベル
PlantsNote デラウェア
PlantsNote スチューベン

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病気に強くても不味いものは困るので味見。これはマスカットベーリーAを種無し栽培したもの。上に列挙したものの中では一番栽培が難しい。種無しは品種ではなく育て方で決まる。普通に育てると全部種有りになる

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デラウェアとほぼ同じ味。粒は一回り大きい。小粒で古い品種が病気に強い

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2014-08-13

種無しぶどうを作るためにはこんな薬品を使う。種無し栽培以外にも用途があるホルモン剤

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品種によって必要な濃度が異なる

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ぶどうの木が2~3本なら、これ一箱¥800で足りると思う

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2014-08-15

この3種は近所のスーパーでは売っていないと思うのでネットで予約。北海道産。届くのは秋。スチューベンは晩生種で日よけとしては不適な時期になるが北海道の収穫時期と関東では違うはず

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2014-08-21

元々種無しの品種もあった。ヒムロッドシードレス。米国型なので病気にも強い。この品種はシーズン終了で安売りしていた。これで¥700なので食べるだけが目的なら買ったほうが良い。スチューベン、キャンベルと比べると薄味だが他の果物と比べるとブドウにハズレ無し。皮の苦味が薄く我慢すれば皮ごと食べられる

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1本で100平米ほど占有するのであまり多くの品種は植えられない清瀬の旭ぶどう園。小粒品種は1kg¥700、大粒品種は¥1400程度

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スチューベン(左)とキャンベル(右)も買ってきた。キャンベルのほうが酸味が適度にあって良い。ネットで調べるとキャンベルは糖度が低く酸味が強いとあるが甘すぎず一番普通のブドウの味。むしろ他の品種の方が甘いだけでぼけた味だと思う。皮は苦味が強くて食べられない。両方とも種あり。キャンベルは種無し栽培できないらしい。

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2014-08-31

石の隙間から生えてきたこれはブドウのような気がする

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踏みつけやすい場所にあるので鉢に移した

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2014-09-10

冷蔵庫の処分ついでにぶどう園に立ち寄る。所沢ぶどう園

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ナイヤガラを1kg買ってきた。うまさ順では
キャンベル>スチューベン>ヒムロッドシードレス>ナイヤガラ
匂いはナイヤガラが一番良い。糖度が高い方が美味いと感じる人はキャンベルとスチューベンは順位が逆転する

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2014-09-17

北海道産も届いた。キャンベルとナイヤガラ。キャンベルはぶどう園の物より中心部が酸っぱい。完熟していない、ジベレリン処理の違い、種類の違い(キャンベルにも亜種がある)があり得る。キャンベルはジベレリン処理による種なし栽培は不可だが実を大きくしたりする効果はある

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2014-09-19

鉢に移した物はかなり枯れた。葉が小さくなっているのはスズメ蛾の幼虫に食われたため

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2014-09-24

肥料を購入。油かすは窒素が多い。骨粉はリン酸が多い。肥料にはたいてい数字が3つ書いてある。先頭から順番に窒素、リン酸、カリの量を表す。油かすは1袋約¥1000,骨粉は約¥2000

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2014-10-09

北海道産のスチューベンが届いた。匂い無し、酸味は低いが必要最低限の酸味はある。糖度は高い。キャンベルの甘さとはちょっと種類が違う。収穫時期がずれるのでキャンベルとスチューベンを各2本程度にしようと思う。全部で2本有れば十分だが予備も育てておく

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2014-11-04

キャンベルの挿し木苗を購入。¥598/本。ポットの中で育てた苗では無く、地面に植えた物を掘り起こしてポットに入れた物だと思う

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根の状態。かなり長い

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土はこれ

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仮植え。工事が終わってから定植する

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2015-04-04

今まで全く変化が無かったがやっと動き始めた

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土を買ってきた

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植え付け完了

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2015-05-01

スチューベンの安苗を買ってきた。連休に合わせて苗を用意したのだと思うが生長してしまっている。ブドウの植え付けは冬場苗が出回る時期から3月頃までが適期。5月の連休は苗を売るのには適期だが植え付けはブドウに限らず殆どの植物で不適

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根がだいぶ生長している。ブドウの植え付け方法を検索すると根を広げて植えるとあるがこうなってしまうと無理。そのまま植えるしか無い

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植え方

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鉢と土。鉢はすり切り63リットル。黒土だとベタベタになるので赤玉土と培養土を混ぜてみる

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蔓が伸びてしまうと移動できなくなるので地植えと同じ。しばらく鉢植えで来年か2年後に地植えする予定。取り出しやすいように防草シートを鉢の中に敷いておく。シートを引っ張れば鉢から取り出せる

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簡単に剥がせる根だけ広げて植える

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植え付け完了。重くて簡単には動かせない

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2015-05-08

デラウェアも1本だけ植えてみた。カインズホームの¥600挿し木苗

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根の状態

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使用した土。全部で56リットルなので少し余る

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2015-08-23

鉢植えのスチューベンは成長が止まってしまった。たぶん土が少ない。キャンベルは生長し続けている

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2015-09-18

金網を超えてしまった部分は鹿に食べられた
人気の無い小雨の時が野生動物と遭遇しやすい

針葉樹、広葉樹が混ざっている所を皆伐する
  ▼
針葉樹は枯れてしまう。たぶん鹿は針葉樹が好きでは無い
  ▼
根が残った広葉樹は1年で2m程度の樹高になる
  ▼
鹿の頭が届く高さに葉がある
という理由で鹿がやってくるのだと思う

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彼岸花は食べない
頭が届く範囲の葉なら何でも食べる

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2016-04-01

まだ芽は固い状態。剪定したら樹液がしみ出てきた。休眠期以外の剪定はしない方がよさそう。ブドウは剪定に弱い感じ。テープを巻いたり癒合剤を塗ったりして塞ぐ。癒合剤は主成分が木工用ボンドと同じ酢酸ビニル。トップジンMはかなり水で薄めた感じで樹液が出てしまったときには流れてしまう

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2016-04-02

鉢から出して地植え。コガネムシがいる鉢は横倒しにすると土が崩れるので解る

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コガネムシがいるとこんな感じに崩れる

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一鉢にこれだけいる

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植え付け完了

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2016-05-22

スチューベンだけ状態が悪い。たぶん黒とう病

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殺菌剤オーソサイド80を散布。濃度800倍

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散布後の葉(キャンベル)。スチューベン、デラウェア、キャンベル全てに散布。春に芽が展開し始めた直後に散布するのが正解だと思われる。スチューベン苗が連休中に販売されていたのは耐病性が低く春に薬剤散布しないとダメージを受けるからかもしれない。キャンベルデラウェアは黒とう病の症状は出ているものの一部の枝に限られている

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2016-07-13

巻きひげを切るための高枝切りばさみを作った。左はプロトタイプ。使った鋏は同じ。樹脂部分は大きな喰切で取り除いた。バネはワイパー替えゴムに入っているステンレスの板。鋏は持ち手の部分もかなり固いので穴開けはせずに水糸で柄に縛り付けてある

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グリップ。プロトタイプはリングを指に引っかけて紐を引っ張る

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2016-11-08

スチューベンが病気になったのでキャンベルの鉢植えを移植。1本は枯れた。スチューベンはデラウェアやキャンベルに比べると耐病性が低い感じ。ブドウは固い土の中を根が突き進んでいく力が強い。仮植えでも50リットル鉢では小さすぎた

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2017-04-06

3月に剪定すると樹液がダダ漏れになってしまうが冬場に剪定した箇所からも春になると樹液がしみ出すことがある。カルスメイトなどの癒合材は酢酸ビニル系なので塗っても直ぐに水に溶けてしまい全く効果が無い。シリコンチューブを被せて栓をしてしまうと止まる。冬場の剪定箇所からの樹液は放置しても問題ないらしいが鼻血と同じで流れ続ければ失血死するのだと思う。枝の近くで剪定するとチューブを被せる余裕が無くなるので基本通り節と節の中間を切ることが重要
追記)
長く伸びた枝の先端を切り詰めるときは節のところで切るらしい

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木栓では効果が無い。水を通さない物で栓をする。これはボールペンの後端部。完全には止め切れていないがしみ出す量は劇的に少なくなる

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2017-06-04

今年は収穫するので袋をかけた。去年は全部花芽を落としている

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キャンベル

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デラウェア

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2017-06-27

キャンベル。各株1房だけ袋をかけていない。今年は芽が展開し始めた頃にオーソサイド80を散布しただけ。それ以外の薬剤は使っていない

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デラウェア

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キャンベル取り木。鉢の中は水苔。こうしておくと鉢の中に根が生える。冬場に切り離す。枝がつながっているので挿し木より取り木のほうが確実に苗を増やすことができる

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2017-06-29

鉢に移したスチューベンが回復しないので鉢から出した。この状態から殆ど成長せず

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根の状態。コブが出来ている。黒いすべり止め付きの軍手の上に乗せているのでコブのサイズはわかると思う

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拡大。何かいる

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さらに拡大。フィロキセラのようだ。葉に付くアブラムシより足が短くほとんど動かない。和名はブドウネアブラムシ。成虫は羽があるタイプとないタイプがある。根に取りつくと繁殖のため地上に出てくる必要性が無いので打つ手無し。対策はこの虫に耐性のある接ぎ木苗を使うこと。殺虫剤はほとんど効かない。個人が挿し木栽培をするので最近被害が増えているらしい。虫が増えているのか被害を受ける対象が増えているだけなのかは不明。元々はアメリカに普通にいた害虫らしい。フィロキセラでネットを検索してもワインの歴史の情報ばかり出てくるので和名のブドウネアブラムシで検索したほうが良い

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処分する。焼いてから

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水没させて放置。スチューベンはこれで全滅

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2017-06-30

フィロキセラにはモスピランが効くらしい。かなり古い情報「福岡県におけるブドウネアブラムシの発生現況と名種薬剤の効果」を見るとダイアジノンやオルトランは効かないとある。そもそもこの2種はブドウには使えない農薬。モスピランはこの論文より後に開発されたもの。万能殺虫剤のようであるがネオニコチノイド系農薬は環境への悪影響があるという噂もある。カタログスペックは素晴らしく自分で食べる野菜でなければ迷わず使うだろう

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黒とう病。ブドウの栽培で一番厄介な病気。雨が原因になるのでこの病気対策のために屋根を付けたりする。カーポートの下はブドウにとって最適。実験のため「傘だけ」「傘+袋」「袋だけ」の3パターンで実を保護している

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2017-07-30

食われた。ハクビシンらしいのだが今のところ正体は不明。イチゴほどではないが匂いもあるので袋をかけても食料があることはばれてしまう

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2重にネットをかけて対策

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2017-08-07

一房だけ収穫。約300g。糖度12.9度。長期間ぶら下げて置いたらどうなるか等の実験もやってみる 追記)今年は14.5度で収穫終了

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2017-08-17

雨が降ると樹液が出る。枝が折れた個所、今年虫があけた穴、去年虫があけた穴等から噴き出す。塞ぐのは面倒なので放置している

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雨が降り続いているのが原因だと思うが裂果が多い。もっと粒を間引いたほうが良いと思われる

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青いうちに内部の粒に押し出されて主軸から剥離すると袋の中で干しブドウになっている。糖度が上がる前なので食べられない

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2017-08-17

裂果したものはジュースにした
・味はアルコールの抜けた濃い超甘口ワイン
・糖度が15度あれば加糖は不要
・汁が飛び散ると色が付く <-落ちないので注意!!
・アルミ鍋は酸化するので注意
・煮込んだだけでは抽出できない。潰す必要がある
・澱は沈殿するので丁寧に濾す必要は無い  

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8房で約1.5リットル

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2017-08-26

デラウェア収穫。今年はこれだけ。来年は50房程度に増やす

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2017-10-04

キャンベル取り木発根の様子

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2017-12-05

取り木を植え付け

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枝の断面積は取り木開始時の4~5倍になっている

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2017-12-29

樹皮を剥がした。樹皮の中で菌類が越冬するので病気の予防になるらしい。3年目の蔓の樹皮は簡単に剥がれる。2年目は少し無理をしないと剥がれないので放置。今年の蔓は木質化していないので樹皮そのものが無い

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2018-04-30

カミキリムシの幼虫が枝に入った。枝の中で越冬するらしい。春に活動を始める。虫が入った個所から先が萎れてくる。細い枝はその先全てがダメになる。太い枝に入るとかなり大きくなるまで影響が出ない

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こんな虫。3mm程度。ここは回復不能なダメージを受けていたので枝を切断したがまだ完全にダメになっていない場合は針を突き刺して虫を探す。深く入って取り出せない場合は注射器の先端に瞬間接着剤用のノズルをつけて水を勢いよく噴射すると押し出されて出てくると思う。木工用ボンドを流し込んで窒息させても良い

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最初は浅く入ってその後深く侵入するようだ

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枝を食われ始めてから症状が出るまであっという間

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2018-05-01

かなりたくさん入っている

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黄色矢印が虫の入った場所。同じ蔓の隣の節に連続して入っていることが多い。成虫が節毎に卵を産んでいるからだと思う

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カミキリ虫の幼虫は頭が大きい

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2018-05-09

去年冷凍保存しておいたものを解凍してみた。甘く無い。糖分はどこへ消えた?。ブドウは冷凍不可。これは庭に埋める

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ルリイロスカシクロバ。ブドウの蕾を食べてしまう。たぶん葉も食べるが蕾のほうが好きなようだ。雨が降ると葉の裏に退避する

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2018-05-17

ほぼ満開。ブドウの花は地味

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2018-05-21

カミキリムシが入った枝。若い枝に入るのである程度太くなったら殺虫剤を止められると思う

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2018-06-26

たぶんトリバ蛾。侵入後時間が経過しているので糞は黒くなっている。初期の糞は薄茶色

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サナギ

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2018-06-26

デラウェアに虫が入った。カミキリムシだと思うが種類は不明。写真は糞を取り除いた状態。樹皮を剥がしておくと異変にすぐ気が付く

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黒い芋虫。糞を外に出すので居ることはすぐ判る。枝に入るブドウトラカミキリは糞を外に出さないので発見が難しい

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2018-08-27

キャンベルはジュースにして瓶に入れておくだけで醗酵してワインになる。冷蔵庫に入れておくと収穫後1カ月延命できる。瓶に栓をしておくと炭酸ガスが溶け込んでスパークリングワインになる。冷蔵庫に入れても醗酵を止められないので糖分は全部アルコールになってしまう。適度な甘みが残っているうちに飲んでしまう

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2019-03-14

ブドウトラカミキリ対策のトラサイドA散布
去年は殺虫剤を使っていないのでだいぶやられた
・散布は10月もしくは3月。なぜその途中ではいけないのかは不明
・10月散布の方が効果が高いらしい
・かなり臭い
・原液は黄色。水で希釈すると乳白色になる
・10月は剪定前なので12月剪定して枝が少なくなった翌年3月に散布すると作業効率が良い
 農家の場合は農園全体に散布してしまうのでどちらも変わらないが小さな噴霧器を使う場合は
 枝に沿って散布するので枝の量が少ないほうが作業は速い
・風の弱い朝に作業する

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原液は黄色い

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臭いので防護服が必要。マスクと眼鏡をして散布。それでも顔にかなりかかるので農薬散布日は朝風呂。防護服は水をはじく。水を吸わないので他の衣類と一緒に洗濯機で洗ったら蓋に引っかかったまま回転して穴が開いた。これはカインズホームブランドの不織布つなぎ

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2019-07-04

トリバガ被害。粒が数ミリになった時にはすでに産卵後。その後に袋をかけても無駄。開花後すぐに袋をかけないと防げないものと思われる

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被害のあった粒を落とすとこんなに減る。房によってばらつく

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ネットから抜け出せないので中で蛹になる。5月末に産卵して7/3には蛹になる。成虫になっているものもあった。産卵から成虫になるまで40日程度ではないかと思われる。成虫はまた産卵するので放置するとほぼ全部食い尽くすまで増える。トリバガ被害は山間部で多いらしい。防ぐためには袋掛けをするまで農薬を散布し続ける必要がある

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2019-08-13

皴になってしまった物がある。水不足か収穫遅れかは不明。2週間雨は降っていない。

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2019-11-05

樹の調子が悪いので苗を4本注文してある。土があまり良くないのとブドウネアブラムシの影響と思われる。ブドウはある程度大きくなると蔓の成長が鈍るらしいのでその影響もあると思う。ここに1本。12月に苗が届くのでそれまでに植えつけ場所を整備しておく必要がある

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ここに1本。残り2本は駐車場

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土ふるいが壊れたので合板で作り直し

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間柱を半割にして今植えてあるブドウの根域制限をかける。長期放置した木材なので表層は腐っているが中は奇麗なまま。杉でも赤身は腐りにくい

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2019-11-07

ふるい完成。網は旧作から移植したバーベキュー用

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細目の物も作った。これは錆びて何か所か切れている。ビスが足りず未完成

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2019-11-20

穴掘りは続く

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根を切る必要があった。フィロキセラの気配は無し。フィロキセラがいると根こぶで判る。深い根には寄生出来ないのかもしれない

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2019-11-21

この穴はこれで終わり。山芋栽培の土と混ぜて戻す。まだ3か所掘らないといけない。駐車場は面積がそれほど広くないので小さめの穴になる。この穴が一番大きい。しばらく雨の予報。12月までに終わりそうもない

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2019-11-29

根域制限。隙間があるので完全ではない

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山芋栽培の土と混ぜながら埋め戻す

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収穫した山芋

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2019-12-08

もう一か所植えつけ準備完了。大きく見えないがこれで300リットル以上ある。駐車場を覆うだけなので土を多くしても無駄になる。ここには2本キャンベルと、スチューベンを植える

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あとはこの一か所だけ

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2019-12-20

天端をそろえた。小石で固定して土を投入すれば完成。苗はいつ届くのだろう

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2019-12-23

苗が届いた

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キャンベルx3本

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スチューベンx1本

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苗の栽培に使用されていた農薬

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畑から掘りあげられた苗で土は無し。濡れた新聞紙にくるんであった。根は自根苗に比べると先端部が細かく分岐していない

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接ぎ木接合部

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手前は土がまだ入っていない。春までに入れる

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ここも同様。鉄板で根域制限をかけている

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奥がスチューベン手前がキャンベル。同じ場所に植えているのでどちらか一方が勝ってしまうかもしれない。一方しか成長しなければ良く育ったほうに高接ぎする

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2020-02-04

やっと片付いた。奥は丁寧に積んであるが手前は拡張するかもしれないので雑に積んで囲ってあるだけ

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積み上げた石の隙間に根が伸びていた

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邪魔なので切った

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2020-06-12

今年は粒の大きさが4mm程度の時にネットをかけてみたがトリバガに侵入されている。茶色いのがトリバガの糞。ネットをかけた時点で既に卵を産み付けた後だったのかは不明

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・ネットの上を這って移動できる
・小さいうちはネットの網目を通り抜けられるので
 実に直接卵を産み付けなくても外側から侵入は可能
・水に浸けると中から出てくる

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・ハエ蚊用のピレスロイド系は即効性あり。但し実の内部にいる物に効果があるかは不明
 持続性が無いのでその時点で幼虫になっていないと効かないと思う
 他の芋虫は直ぐに死ぬがトリバガ幼虫は直ぐには死なない。薬剤耐性は強いと思われる
・ネオニコチノイド系は特に反応なし。死ぬまでに時間がかかると思われる
開花直後に袋をかけると袋が風に揺さぶられて房の付け根が折れて落下する
桃のように枝毎袋をかけるのが最善ではないかと思う
既に遅いので来年の課題とする

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2020-06-14

デラウェアは手間をかけられないので殺虫剤を吹いてから袋掛け。蔓の上で固定しているので風に揺さぶられて房が切れることは無いはず

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2020-06-15

デラウェアに侵入したトリバガ幼虫。水に浸けて10~20秒経過すると出てくる。デラウェアに入るトリバガとキャンベルでは種類が違うと思う。キャンベルに入る物はかなり大きくなるのでデラウェアには入りきらないはず。実の中に入らないと生きていけないわけではないようなのだが外に出ると乾燥、虫、鳥の脅威にさらされて生存確率はゼロに近くなると思う

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房の反対側には葉があるので蔓毎袋をかけると葉が袋から出る。今年は198房

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2020-06-17

農薬が効いているか確認。ピレスロイド系でも効くようだ。侵入されてから農薬を散布すると内部で死んでしまうのでそもそも侵入されないようにするべき。蛹になりかけが1匹いた

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昨日の雹で出来た傷。1房につき2~3粒がやられている。ネット1枚だけでは防げなかった

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2020-06-20

黄色矢印がトリバガの侵入口。赤矢印は違う、ブドウの粒には全部これがある

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侵入口付近を食い荒らすのでその部分の成長が止まり潰れた形状になる。小さい穴は判りにくいがこのように潰れていたら侵入されている。大きい虫が侵入するともっと穴は大きい。腐って侵入口付近から赤紫色に変色、やがて全体が赤紫に変色する

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トリバガ幼虫の糞。恐らく他の粒から移動してきた直後。夜間粒から出て明るくならないうちに他の粒に潜り込むため一気に食べる必要がある。昼間は蜂等の外敵が多い

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2020-06-28

気根。デラウェアには出ていない。キャンベルだけ。たぶん雨が原因。根がダメージを受けても出てくるので出続けるようならブドウネアブラムシがいないか確認する。見つけたらモスピラン散布する

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2020-08-18

今年のキャンベルは約35kg。収穫は5時間もかかった。害獣対策のネットの整理も含めると丸一日の作業になる

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雨が多く樹の状態は良くない

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枝が枯れて干しブドウになった物。大抵は熟す前に干からびるので甘くない

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2021-06-03

トリバガ成虫は既に多数が集まっている

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ハエ蚊用は効きが悪い。ゴキブリ用を使うとすぐ落ちる

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2023-03-11

マキタの噴霧器を買った。ボルドーは散布量が多いので5リットル用では小さい。10リットルあれば1回で済む。少量の噴霧なら手動の方が便利。電動は出力調整が出来ないが手動はポンピング回数で圧力を調節できる

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2023-04-29

断面の上の方にいるのがカミキリムシの幼虫。3月にトラサイドを散布したが効きが悪い。枝の深いところに入ると内部まで浸透しないようだ。葉が垂れたときはもう手遅れ。カミキリムシ対策は秋の農薬散布が必要。去年は散布していない。カミキリムシは断面を切断するように食害する。スカシバは切断しないので気が付かないことが多い。スカシバは外に糞を出すがこの種類のカミキリムシは何も出さない。株元に入る大きなカミキリムシは木くずが外に出るので分かる

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垂れた葉。前の日まで元気でも次の日にこうなっている

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2023-04-30

またカミキリムシ。5月10日頃までに断面を完全に切断する。葉が垂れると潜んでいる場所が確実にわかるので駆除は出来る

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2023-05-03

カミキリムシの幼虫は枝が折れると死んでしまうようだ。コガネムシのような足も無いので枝に大穴が空くと落ちてしまう。たぶん短時間の直射日光にも耐えられない。自然環境では折れる確率は低いが誘引して張力がかかっている枝は切断されると折れてしまう

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目視で確認できる足は無い

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枝の中をらせん状に食い進んでいくようだ。一周回った時点で枝は切断されるのでそこから先が枯れる。当然駆除してしまうので枝の先端に向かって食い進むのか株元に向かって食い進むのかは不明

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2023-05-04

デラウェアのカミキリムシ被害は初めて。矢印の所から先(左側)の葉が垂れている。約10mmの太さの枝に入るので短梢剪定していると虫の入った枝を全部切り落としてしまうことになるので被害が出ない。デラウェアは短梢剪定すると良い芽が残らないので去年から長梢剪定に切り替えている。

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2023-05-06

カミキリムシが食い進んでいく方向が分かった。枝先に向かって進んでいく。スカシバも同じ習性がある。入った場所から先は枯れてしまうので枯れた方に向かって進んでいく

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2023-05-12

違っていた。カミキリムシが食い進んでいく方向は特に法則性が無い。株元に向かって食い荒らしていく場合もあるし枝先に向かう場合もある。写真は株元側の断面。侵入したのはこれより枝先側にあるが頭は枝先を向いている。途中で方向転換したと思われる。5/10を過ぎると被害が無くなるので今年はこれ以上のデータは取れない

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2023-05-22

ハクビシンは1日おきに現れる。今はブルーベリーもプラムも肥大期なので食料は少ない。時々土が掘り返されていることがあるので地表近くにいるコガネムシの幼虫を食べているのかもしれない

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侵入箇所は決まってここ。庭の中に巡回コースが出来ていると思われる

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3月、4月に水を吸い始めると虫が開けた穴から樹液が漏れる。樹液が漏れる場所は芽がある箇所の付近が多い。虫が入った個所の芽は枯れてしまうので芽吹かない。針でつついて虫を探す方法もあるが見つけるのは時間がかかる。枝にぼろきれを巻いて濃度の濃いトラサイドをしみ込ませ乾燥しないように上からラップを巻いて1週間放置しておくと殺虫出来る。樹液の漏れによって見つかる虫は約半数。表層にいる虫は殺虫剤の噴霧で殺せるが春に枝深く潜ってしまった虫は殺虫出来ない。殺虫剤の噴霧は虫の生態を調べ孵化数カ月以内にやらないと効果が低い

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2023-05-30

手前のやや黄色い葉はデラウェア。キャンベルの方が濃い色になるがまだ若葉なので白さが目立つ。棚を覆うのは来年になりそう

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2023-06-05

スチューベン袋掛け。粒が小さいときは房の付け根がしっかり固くなっていないので桃と同様に袋に切り込みを入れて枝ごと袋をかぶせる。防ぎたいのはトリバガなので少しくらい隙間があっても問題無い。卵が産みつけられている可能性があるので殺虫剤を吹きかけてから袋掛けをする。殺虫剤はベニカベジフルスプレー。晩成品種なので袋掛けはキャンベルから2週間遅れ。早く袋をかけすぎると粒が落ちてしまう

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2023-06-10

デラウェアにキャンベルを接いだ。生き様がかなり違う種類同士なのでうまくいくか不明。穂木をVカット台木を縦割りして差し込み接ぎ木テープを巻いた。乾燥防止と雨水侵入防止にトップジンMペーストをテープの上から塗った。穂木の先端は接ぎ木テープで巻くのが通常のやり方らしいのだがここから水が出てくるのか確認したいのでトップジンMペーストを塗っただけにしてある。太さが5~6mmしかない細い枝なので付いても来年ここから収穫するのは無理と思われる

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2023-06-24

普通とは逆の株元に向かって食い進んだスカシバの幼虫を発見。正確には成虫になるまで観察しないと本当にスカシバなのかはわからないが逆方向に食い進んだこと以外の特徴はスカシバと一致する。初期侵入箇所が蔓の先端側ではなかったため蔓が硬くなり始めていて赤紫の変色が薄い。今の時期は生長不良の細い蔓に侵入するケースが多い。これは葉が枯れ始めていたので気が付いた。ブドウは水分供給が少なくなると葉の縁から枯れてくる

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2023-06-29

コウモリ蛾に幹を食われた。ある程度大きくなってから樹に穴を開けて侵入するタイプの害虫。侵入口は糞で蓋をする

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約20mm。侵入されてからまだ日が経っていないと思われる。成虫になるまで育ててみないとコウモリ蛾なのかは分からない

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株元に雑草を生やしておくと侵入されやすくなる。デラウェアはこれで2回入られているが影響は不明

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こんな風にしておくのが正解。地際付近に穴を開けるので周囲を草刈りしておくと入られにくくなる。農薬を使う場合ガットサイドSを塗る。入手性が悪くホームセンターには置いていない。見つけた場合はハエ蚊用のピレスロイド系で殺虫出来る。注射器で勢いよく水を注入すると穴から押し出せる

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2023-07-01

ハクビシン対策ネット。今年は構造を変えた。使用する材料と量は同じ。ネット-新聞紙-ネットの構造。以前はネット-新聞紙-ネット-新聞紙の構造。今回は使う新聞紙の量は同じにして作りやすく変更。袋掛けした上にこれを被せるので都合4重構造。新聞紙が間に挟まっていると噛み潰すことが出来ないので多少被害にあうが諦める。新聞紙は1枚を折ってネットに巻き付けてある。新聞紙4枚分の厚さになる。口を締めた後の紐は結んでおく必要がある締めただけだと開けられてしまう

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約50枚作った。今年は結実数を減らしているのでこれで十分

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2023-07-05

ネットをかけた後は紐を縛っておく。ハクビシンはネットを引っ張るのでコードロックは開いてしまう。滑りやすい紐なので人が解くのには苦労しない。足場がしっかりしていると袋を破いてしまうと思うが早生品種の収穫時期は比較的食糧が豊富なので諦めて他に行く。垣根仕立てのように垂直方向に足場があるとこの方法では防げないと思う

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2023-07-18

ネットを被せる防獣は夜間の湿度や雨に弱い。頑張るとネットの上からかじることは出来る

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1つ取られた。何故か外側ネットと新聞紙が見つからない。ロープの縛り忘れか運よくほどけてハクビシンに絡まったまま持っていかれたのだろうか

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調子の悪いセンサーライトを改造して点滅器を作った。点滅間隔は乱数。夜行性の動物は光を嫌うはず

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2023-08-08

接ぎ木苗に植え替え後やっとまともな収穫に至った。中粒で種なしにもならず糖度も低い品種だが栽培の手軽さでキャンベルより優れた品種はほぼ無いと思う。デラウェアもお手軽品種なのだが房が小さすぎて袋掛けの手間などが面倒すぎる

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これで約4kg。キャンベルは約30kg。棚を覆いつくしていないので今年は結実数をかなり抑えた

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2023-11-05

ラクーンバッフル。波板を丸めた物。紐で吊ってあるので揺れる。アライグマは直径4インチのパイプを抱きかかえるようにして登れるらしい。6インチ以上あると抱きかかえられなくなる。ハクビシンは猫よりやや広い掌があるだけなのでアライグマが登れないならハクビシンも登れない

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2023-11-05

挿し木苗のキャンベル3株を伐採した。気温も高く無風だったのでトラサイドも散布。1株にはフィロキセラの兆候の根コブがある。虫眼鏡でみてたがフィロキセラは見つからず。

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コウモリ蛾と思われる個所。表層付近に穴を開けられる

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土が掘り起こされている3カ所が挿し木苗のあった場所。接ぎ木苗への入れ替えには4年もかかる。挿し木苗を植えてはいけない

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2024-03-24

水を吸い上げ始めた。一部の枝の先端から樹液が垂れ始める。止めておいたほうが芽が勢い良く伸びる。切り口ではなく枝の途中から樹液が出ている場合はカミキリムシが原因。殺虫剤を塗って接ぎ木テープを巻いておくと虫は死ぬ

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接ぎ木テープをきつく巻いても止まる。シリコンチューブで栓をする方が簡単

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コウモリ蛾対策。周囲を刈っておくと侵入されにくくなる。雑草を食ってある程度大きくなってから侵入するので草刈りは有効

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