練習不要半田付け講座

半田付けのやり方
 ・温度管理の出来る半田コテを使う
 ・細い糸半田を使う
 ・フラックスを使ったら必ず洗浄する
 ・鉛フリー半田はプロ用なので素人は使わない
良い半田付けには良い機材が必要


2012-06-12

ホームセンターで売っている半田ごて。これは温度管理が難しい。安物しか買ってくれる人がいないのでホームセンターではこれしか売っていない。

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半田ごてはネットで購入するのが正解。これはボタンを交換することによって小手先温度を変更出来る。

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さらにすばらしいのはこれ(机の上は片付けた方が良い)ダイヤルで温度調整可能。PX-501。電源パターンなど熱が逃げやすい部分を半田付けするときは温度を上げるのでダイヤルがあると便利。黄色いスポンジは耐熱性がある。5~6カ所程度半田付けしたら小手先を拭き取る。これを怠ると炭化した半田のヤニが基板に付いて汚くなる。

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温度調整可能なコテは温度が上がるのも早い
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
handaspd.wmv MOVIE 所定の温度になるとLEDが点滅する。コテの温度が十分に上がりきるのに要する時間は20秒。

1.0mmの半田と0.65mmの半田。1.0mmは太すぎる。小は大を兼ねる。これもお勧めのアルミットのKR-19

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これは余りお勧めできない。これを使ってもじわじわ温度が上昇してしまうし、温度が上がるまでの時間が余計にかかる。温度調整機能が付いている物はワット数が小さいので60W以上の大きなコテの温度上場を抑えたいときにこれを使う。

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見えなければ半田付けは難しい。視力が落ちた場合はこれを使うと良い。めがね型の拡大鏡。エッシェンバッハのMAXDitail

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半田付けをするときは手が3本欲しい
 ・コテを持つ手
 ・半田を持つ手
 ・部品を押さえる手
2本しか手が無い人はセロハンテープで仮押さえをする。低い部品から半田付けをすればひっくり返すだけで部品が動かない。

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半田付け実演
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
handa1.wmv MOVIE コテはPX-501。半田は0.5mmのKR-19。やや太い電源パターンなので十分に暖まるまで時間がかかる。抵抗のリードと基板のパターンが十分に加熱されると半田が基板の穴の中に流れ込んでいく。溶けた半田の流動性はものすごく高い。どんなに腕が良くても流動性は制御できない。流動性を左右するのが半田の温度。温度管理は人では無くコテの仕事。

両面基板の場合はこんな感じに穴が半田で埋まればOK。上のMOVIEで何か特別なことをしているわけでは無いことが解ると思う。良い機材を使えば技能は必要ない。半田から白い煙が激しく出るのはコテの温度が高すぎ。温度が高すぎると基板にヤニが噴出した白い跡が付く。温度管理機能が無いコテを使っても小手先が正しい温度になっていれば同様に綺麗に半田付けが可能。綺麗に仕上げたいときはアルコールで洗浄する。スイッチ、電解コンデンサ、ブザー、メカニカルリレーなど内部に液体が入ると問題がある物は洗浄後に半田付けする。抵抗、トランジスタ、積層セラミックコンデンサなどはアルコールに漬けても問題ない。これらは水洗いさえ可能。

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普通の半田と鉛フリー半田の設定温度の差

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普通の半田 KR-19

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鉛フリー半田 LLS220

半田付け実演 鉛フリー半田
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
pbfree.wmv MOVIE 普通の半田よりコテの温度を高くする必要がある。つやの無い仕上がりになる。

左が鉛フリー、右が普通の半田。鉛フリーはつやなしに仕上がる。

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