デジカメケース

革のデジカメケースを作りました。


2009-01-30

プチプチのデジカメケースは若干の防水性もあって便利だったのですが、耐久性がないので革でデジカメケースを作りました。

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これが今まで使っていたデジカメケース。

部品は4つです。側面パーツ2個と外周パーツ、そして蓋の補強です。側面はトレイ型に整形する必要があるので木型を作ります。

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木型は山桜を使いました。ちょっと割れやすいみたいですが、ものすごく堅い木です。

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デジカメの厚みを測る

フライス盤で木型を掘っていきます。凸型は凹型より革の厚さの2mmだけ小さく作ります。

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凹型を掘る

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整形実験。濡らしたぼろ切れで革を拭き水分を与えてプレスする。手で押し込めます。

プレスする前に毛羽立ち防止処理をしてから、水で濡らして型に押し込みます。

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プレス前にトコノールを塗って毛羽立ち防止処理をしておく。

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凸型を取り外す前に、凹型の表面に沿って革包丁の刃を滑らせて余分な部分を切り落とす。

乾燥すると少し縮んで型から浮きます。濡らしすぎると乾燥に時間がかかるので革の表面だけが水分を含む程度にしておきます。

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完成した側面パーツ

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不要な部分を切り落とす

外周部分はデジカメに革を巻き付けて現物合わせでサイズを決めます。

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外周部分は厚さ2mmの革を使う

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現物合わせで採寸

工具を約1万円分購入。小物金具など消耗品が約¥5000。もうこれ以上工具は不要と思えるくらいそろった。工具の合計額は5万円に満たない。機械が要らないレザークラフトはかなり安上がりな趣味だ。

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また散財してしまった

側面パーツと外周部では穴の数が異なります。縫いながら考えると自然にごまかし方を思いつきます。布と違って既に穴の空いている場所に針を通していくので針を後戻りさせると簡単にほどくことが出来ます。

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外周部分に穴をあらかじめ開けておく。そこに側面パーツを接着。

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菱目パンチで外周部分の穴に合わせて側面パーツにも穴を開けていきます。

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ごまかし方はいろいろあるが、こんな感じに縫います。

マグネットは2つの爪で革に固定します。突き出た爪は不細工なので見えないようにする必要があります。

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蓋はマグネットで開閉できるようにする。バネホックではカメラに圧力がかかるので良くない。

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蓋の部分はマグネットを取り付けてから接着します。

ちょっと手抜きですが...

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出っ張った金具は丸く切った革を接着して隠しました

完成

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側面

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OptioE50専用です

革は弾力性があるので僅かに小さいくらいがちょうど良いサイズです。

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ケースの中でカメラが遊ばないようにぴったりのサイズよりやや小さめに作ります。

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革には自然な皺があります。この革は一番ケツの穴に近い部分です。

型紙 と 木型の図面
ファイル ファイルタイプ 添付ファイルの解説
cameracase_01.pdf PDF 木型のサイズ
cameracase_02.pdf PDF 蓋の部分だけが1.0mm厚、それ以外は2mmの革を使いました
cameracase_03.pdf PDF 蓋の部分だけが1.0mm厚、それ以外は2mmの革を使いました
cameracase.zip OTHER 鍋CAD V7

2009-02-04

素人のハンドメイドの場合、こういう構造のほうが良い。これなら型を作らないで済む。

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SONYのGPSのケース

2009-08-19

約半年後の色。光が当たらない部分は色が付かない。

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2010-03-13

約1年後。

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2012-09-29

約3年半経過。屋外用として使用しているカメラなので直射日光に当たったり車の中に放置されたり過酷な使い方をされている。オイルの塗り直しなどは一切やっていない。ケースが壊れる前にカメラの寿命が来ると思う。

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